■9話  隠れ家 

 

曲を変更すると決めたソルチャン。

あわせて、セイに、パワフルな声を出すための発生練習を強要する。

もともとの声質にあわないため、かなり無理をしているセイ。

っていうか、あれは喉をつぶします。

迫力のある声が欲しいのは確かだけど、こんな無理強いは変だと感じているメンバーたち。

 

見かねたギュドンが、ソルチャンに言いにくそうに提案するほど。

「今まで通りじゃだめかな。向こうに合わせる必要あるのかな。

意地になってるみたいだ。」

「違う!」

「でも、セイを苦しめてる。それは、本心じゃないだろ?」

窓越しに、セイを慰めてるソヌをみて、また、イライラ沸騰するソルチャン。

 

それでもやめようとしないソルチャン。

ソヌ「もう見てられない。」

セイ「できない、ばか。無理よ。」

音を上げて出ていくセイを追いかけるソルチャン。

ドナム「また、振り出しだな。」

 

家を出たところで、泣いてるセイに追いつき、捕まえるソルチャン。

「あなたの顔なんて見たくない。離して。どうして、私にばかり、私が何をしたの。

あの日だって、なんであんなことしたのよ。」

セイの問いかけに何も答えないかわりに、腕をつかむ手を離せないの。

なんだか、ここで手を離してしまったら、心がバラバラになってしまいそうなくらい、切ないソルチャンです。。

外出していたジウンが、そこに通りかかる。

「手を離せ!」

 

ソヌが ナナをしきりに気にしている。

中庭に呼び出す。

ソヌ「力を貸してくれ。君にできることがあるんじゃないのか」

ナナ「何の話?」

ソヌ「(君が)何に見えるかっていう質問に答えるよ。俺だけに見えたものがある。それを言いたいんだけど、迷惑かと思って黙ってた。・・・でも、こんな状態だろ。」

ナナ「何言ってるのか、よくわからない。協力できるとしても、なぜあたしが?なぜ、ミン・セイを助けなきゃいけないの?」

ソル「ミン・セイじゃなくて、チームのためだ。それなりに ここまでやってきただろ?」

ナナ「悪いけど、できることはないわ。」

それを聞くと、多少強引にナナの手をつかんで、練習スペースに戻り、ギターを弾き始める。

ナナがリクエストした「人、愛」

 

あなたは私のところに来てくれる?

もう私の人なの?

私がすごくためらっても ときおり手に負えなくても 

私を見守ってほしい 

♪ 人、愛   ソヌ(ギター)  

  右矢印キム・ボムス、パク・ジョンヒョンはこちら
ソヌが一人で弾き語りをする。

イントロを聴き、立ち止まるナナ。

「デュエット曲だろ、一人だときついんだ」

いえいえ、裏声もお見事ですよ、ウリハヌリは。

ナナに歌うように、促す。

何度か試み、もうだめかと思ったときに、ナナが歌いはじめる。

そのきれいな声と声量に、ウナ、ギュドン、ドナムが目を見張る。

ハモリも完璧。

あの日、ヘッドフォンをつけて、歩きながら歌うナナの後ろを、ずっと、ついて歩いたソヌ。

 

ウナ、大興奮状態!!

「ナナったらすごいじゃない。どうなってるの?これ?」

 

これ、落としただろ?

拾ったカードを差し出すソヌ。いつ気づかれたのか、ナナにもわかったみたい。

 

「사람,사랑」 人、愛 

実は、このドラマではじめて知りました。ソヌの歌声が堪能できるだけでなく、ドラマの中でも 転機になる曲なので、何回もききましたが、そのくらい、ナナの歌い出しまでの葛藤、歌い始めてからの切ない表情、などなど、ドラマがつまってます。

ソヌが自分だけを見て、自分を引き止めるためだけに歌ってくれている。。

あんなにも、自分のことを一顧だにしなかったソヌが・・・。

たとえ、それが、ひいてはセイのためだったとしても、ずっと念願だったはずのソヌとの初めてのデュエットに、心が揺らいだのが とても理解できます。

原曲は、もう少しかわいらしい感じのデュエットなので、なんだか、別の次元の歌みたいです。

 

公園のベンチで、ジウンに気持ちを聞いてもらうセイ。

「ソルチャンが私に厳しいのはなぜなのか、わからないです。でも私、変なんです。

会いたくないし、腹が立つのに、気になるんです。

憎らしいのに、どんどん気になっていくんです。

それに、彼に傷つけられたんです。怒るべきでしょ?

なのに、変なんです。胸がすごく痛い。なぜなんでしょう。」

昔、同じことをきかれたことがある。なぜなのかと。だから、怒ったよ。

知ってて聞くから。お前もわかっているはずだ。

「私が理由を?」

その様子に微笑むジウン。

 

帰宅中の車内でも一言も話さないソルチャン。

「鞄わすれてきただろう?」

黙ったままのソルチャンを気遣うホンさん。

自室に戻りつき、そのまま、ベッドに倒れこむソルチャン。

セイの言葉がよみがえる。

「あなたの顔なんて見たくない。離して。どうして、私にばかり、私が何をしたの。

あの日だって、なんであんなことしたのよ。」

俺は、泣かせてばかり。。。なんて、悪い奴なんだ。。。

ベッドに横たわると、額に気づく。

セイが描いたソルチャンの似顔絵が収まっている。ファイティンの文字に、笑い出す。

 

翌日、セイの前をソルチャンが歩いている。

「や~ 少女、頭に穴があくだろ。」

セイが話しかけられずに、後ろにいることに気づいてたのね。

「昨日は悪かった。負けたくなくてやりすぎた」

ソルチャンが謝っているところに、ソヌが ソルチャンの鞄をもってやってくる。

「学生のくせに、鞄なしで登校とはな」

「頼んでないだろ」

宅配で送ればよかったか、とか ホント、さらっと出てくるところが好き。

 

数学の公式のラップって、韓国だとポピュラーなの?

右矢印I'm BABY YESSIR様 ありがとうございます。。

やっぱり、先生役がラッパーだから?たしかに、眠気はふっとびそう。

ソルチャンも、セイも はじめてきく数式ラップに、目がテン。

リズムには乗らずに、ソヌも口ずさんでたの、発見(笑)

 

できなかった二人は、30分以内に完璧に覚えて、職員室で披露、と先生に言われてしまう。

リズムにのるんだよ。

リズムの前に、まず公式が覚えられないの。 ← わかる~~しょぼん

外国で何やってたんだよ。羊の数え方しか習わないのか?

にらむセイ。

呆然とした顔もひどかった。あのキスのときも・・・と言いかけて、墓穴を掘るソルチャン。

とにかく時間がない。

リードするソルチャンを見つめるセイ。

なんとか、二人でやり終える。

「大恥かいたよ。」

「噂になるかも。」

「テレビで面白く話すさ。」

 

ずっと、(心細そうに)横目で俺のほう、見てたな。スターの魅力がわかっただろ?

ボーカルのこと、どうする?

朝、謝っただろ? もとに戻そう。

 

「それはだめ!」

ナナのほうを意味ありげにみる、ウナ・ギュドン・ドナムの三人。

 

ナナの歌声に、驚くソルチャンとセイ。

「や~不良少女、お前ってやつは、本物だよ」

2回も抱きつく  ← セイがにらんでる。はっきり言ってヤキモチです。

「この変態!!」

ナナに殴られるソルチャン。 ← セイが ちょっと いい気味的にわらう。

「ひらめいたぞ」ひらめき電球ひらめき電球ひらめき電球

早速、ナナをピアノのほうに、ひっぱっていくソルチャン。

 

「ソヌが高次方程式をといたんだよ」

ギュドンが セイに教えてあげる。

 

ジウンに 花の名前をきくセイ。

「バイオレット(すみれ)だろう」

「順調か?」

「・・というと?」

ソルチャンとのことかと思って、一瞬、ドギマギしましたね♪

「練習だ」

「はい」

本番は土曜日。練習は金曜日が最後。なんだか、寂しく感じるセイ。

 

ナナをボーカルにすえて、練習に励むカラーバー。

 

はやいもので、バトル前日。

放課後、ナナが、電話で「嫌だ。行かない」と言ってるのを聞いてしまうメンバー。

特に、ルームサロンへの出入りを目撃したドナムは、気になる。

学校帰り、セイとドナムの前を歩いていたナナが、黒い車に拉致られる。

追いかける二人。

猛スピードで行き過ぎる車。

 

セイ「ルームサロン?それどんなとこ?」

ドナム「男が酒を飲むところだ。」

セイ「ナナがそんなところでバイトを?」

ドナム「とにかく、あとを追いかける。ナナは行きたがってなかった。拉致だろ?」

 

タクシーに乗ろうとする二人をみかけ、追いかけるソヌの車。

それを追いかけるソルチャンの車。

 

店から飛び出してくるナナを ソヌが受け止める。

ナナを連れ戻そうとするチンピラから、守るソヌ、ドナム、ソルチャン。

セイも何気に噛みついたりしてましたが。。。

大乱闘になってしまいます。

全てを知られたナナは、逃げ出す。

 

店から、ナナの父親が出てくる。

「なんだ、おまえたちは何者だ? ああ、ナナの友達か?」

かろうじて、ソルチャンだけは、ホンさんがその場から連れ出す。

「ナナの父親がやくざだったとはな。」

警察沙汰にならなくてよかったけど、別の意味で大変なことに。

 

場所をかえて、話をする、ソヌ、ドナム、セイと、ナナの父親。

迫力ありすぎるナナアッパ。

父「公演バトル?」

ソヌ「はい、ナナが必要なんです。」

父「うむ、だが、必死で隠してきた姿を見られたんだ。ナナは姿を見せないだろう」

ソヌ「それは・・・本人に直接会って、聞いてみます」

ドナム「なぜ、強引に店に?」

父「最近、ある男のせいで傷ついたようだ。そいつに会いたいが、ナナは俺を相手にしない。

だから、連れてこさせた。お前たち、そいつを知ってるか?」

父親に対して、目をそらさないソヌ。

ちらりとソヌのほうを窺うドナム。

セイ「ところで、おじさん、学校に怖いひとをよこさないで。ナナが嫌がってます。てへぺろうさぎ

急に、のんびりとした口調で話しかけるセイ。

公演にはいかせるから、待ってなさい、と席をたつ。

ナナの父親にも、ソヌのことやナナの置かれた状況がわかったみたいです。

少なくとも、境遇柄、内心不憫に思っている娘のことを、本気で心配してくれている友達の存在が、親として、うれしくないはずがありません。

 

バトル当日。

当然のごとく、ナナは来ない。開始時間まで、あと30分。

 

ナナの父親と連絡が取れる。ソヌがかわって、ナナを迎えにいくことにする。

セイはいつ電話番号を ナナアッパに教えたのかな?勇気あるな。。。とびだすうさぎ1

30分引き延ばして、と言い終えて出ていく。

専用車があるって素晴らしい。。

 

時間稼ぎ=教頭先生隔離作戦(笑)

「私生ペンをまく方法を使おう。」

アイドルの関係者って こういうこともするんだ。マネージャーさんは運転がうまくないとダメね。

 

「ナナがいくとしたら、あそこしかない。」

洋服をつくるために借りている作業室の住所を教えてくれる ナナ父。

 

泣きながら、ミシンをかけているナナ。

一番、知られたくない人に、知られてしまった自分の姿。

ボビンケースを落としてしまい、手の甲にけがをしてしまう。

以前の傷もケンカじゃないのかも。

ソヌにけがを心配されたことを思い出すナナ。

 

そこに ソヌがやってくる。

「なぜここに? 」

驚愕するナナ。

「お父さんに教えてもらった。」

「父に会ったの?」

絶望的になるナナ。

「時間がない。急ごう」

「なぜ、店に来たの?迷惑よ。あんたたちがきたから、あんなことに。最低でしょ。反吐が出そう?父親がやくざ、母親は水商売、こんな女と関わってしまった。クラスが一緒なだけじゃなく、話もしてしまった、一緒に歌まで歌ってしまった。そう思うでしょ?」

「母親の話は初耳だ。」

「もういいわ。消えて。」

「無理だ。俺に見たまましか口にしない。今見えるのは、泣いているキム・ナナ。服をつくるキム・ナナだ。ヤクザの娘とかじゃなく、歌が上手な、カラーバーのキム・ナナ、 みんなが待ってるキム・ナナだよ。」

 

学校では、精一杯引き延ばすものの、もう限界。

 

ソヌがいない。なにかあったのか、と思うマ・ジュニ。


先に、All for oneの演奏が始まる。

♪ アメージンググレイス   マ・ヒョリン ボーカルソロ 率いるall for one バトル曲

混声合唱まで入り、厳かな感じで さすがの完成度を見せる。

 

ソヌが戻ってくる。

「すまない、説得できなかった。」

カラーバーの演奏を、これ以上、引き延ばせない。

ギュドンが歌うしかない。曲がはじまったとき、ナナが現れた。

 

審議のうえ、再度、はじめることに・・・。

 

★10話に続く★

9話「隠れ家」

ジウンの地下室も、ある種「隠れ家」ですが、ナナもそんな場所を持っていました。

父親のことも、母親のことも、世間が、人がどんな風に見ているか、

その娘である自分と関わることをどう思うか、どれほど傷ついてきたのかがわかります。

 

人を寄せ付けず、誰ともつるまず。

バトルに現れるのも、どんなに勇気が必要だったか。

 

ソヌにとっても、ナナへの関わり方は、想定外。

セイのために、自分のできることは全てやる。もちろん、この基本姿勢は変わりませんが、それだけではない何かが生まれ始めています。

ドナムも男気がありますね。

 

それぞれが、自分で決めてしまった殻(限界)を破り始めてきました。