上昇、調整し、次の跳躍台に乗ろうとしている金。金鉱山株は世界的に20%から60%近く調整している。この調整が終われば、金と同じで大上昇を向かえるのが過去のパターンである。金の実質価格が2007年の4月、143から2009年2月の530。そしてこの4月310になり現在486まで上昇した。この指標の上昇は又、金融危機を惹起させる。金鉱山の収益上昇と、金融危機を予測する正確な指標である。

この金の実質価格の上昇は金鉱山の収益拡大を約束する。なぜなら原油、鉄等の商品等の低下は鉱山の費用低下であり、反して金の価格上昇は収益拡大を増幅させる。故に金の実質価格の上昇は花形産業となる金鉱山業を担保してきた。が、同時に2009年2月の530とは、株価下落の底の時代でもあった。この指標の上昇、つまり、次の530は金融、銀行危機を予見させる。

上昇を始めた実質金価格のトレンドはもはや止められない。金利差の拡大と同時にこのトレンドの延長線にはNY株の暴落が待っている。金の上昇とはつまり、恐慌的時代の到来であり、大デフレの時代である。日本に恐慌の時代の金のモデルはなかった。つまり日本人には初めての経験であり、世界の経験を知る余地もない。が、世界的な金の上昇は日本人の観念を変えるに違いない。

1974年から1976年8月の金350ドル上昇時と、現在は同じ動きをしている。そのパターンを検討すれば現在の1900ドルからの調整が終わり、2167ドルをつければ次のトレンドは2900ドルとなる。このところ金価格、NY株の動きに見事に照準が合っている。是非とも、歴史的な騒乱の時代を透視するボブ達の作品、分析を読んで欲しい物だ。

チャートワークス 2011年8月23日号 ゴールド
インスティテューショナル・アドバイザーズ
ロス・クラークによるテクニカル分析

ゴールド、チャネルラインの天井に

ゴールドを、前回行った短期の詳細分析とは別に、大きなチャネルラインの視点でも眺めておきたい。

ゴールド価格は現在、10年の時間軸で引いたチャネルラインの上限ライン(抵抗線)で推移している。この動きは1976年~1979年8月にかけて$350まで上昇したパターンと類似している。ここで一旦調整相場に入るのは健全な推移といえるが、チャネルラインの上限を上回る決定的な終値をつければ、(27年間の長期調整相場に基づき算出した)我々の長期上値目標値である$2155に短期で到達する可能性が高くなる。なお、現在の抵抗線より更に上にチャネル上限ラインを平行に引いているが、このラインが重要性を帯びるのは、ゴールド価格が$2900に達してからである。