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深夜の新宿、歌舞伎町

客待ちのタクシーで混雑する表通りと路地

区役所通りの裏道には黒塗りの車と取り囲む男達の姿

新宿ホテル街を抜けて、バッティングセンター前で車を止める


誕生日を迎えたママのスナックへ

『青山さん、大島さん来てくれたんだ。ありがとう』

『うちにも女の子いるのに、可愛い子まで連れて』
ママの笑顔と言葉に迎えられる

テーブルにボトルが置かれ、誕生日約束のようにシャンパン

テーブルには、ママと香織がついて水割りの準備がされる

スナックでの、お酒が進み流れる時間


夜に慣れたママから
『青山さんモデルの由佳里とは、続いてるの』

突然に話しを振られた青山
『続くも何も、始まりがないし』
戸惑いながら答える

それを面白がる大島が
『由佳里ちゃんって、誰ですか』

由佳里は、以前、このスナックで働いてたモデル志望の23歳の女性

大島に向かい、席にいた香織が笑いながら話しに輪をかける
『由佳里ちゃんは、青山さんとたぶん寝たと思うな』

『やりますね。青山さん』と面白がる大島

『やりますねって、何もないですから』と否定する青山

そんな話しを聞きながら、少し考え込む真有に、

ママが話しかける
『夜の仕事は、まだ短いの』

『一年ほどですね』
答える真有


夜の仕事は、お客との駆け引きだからね。

その中で、心を壊す子もいるし、恋して実る恋もある。

気持ちの持ち方で、どちらにも転ぶからね

どんな仕事でも、自分を持つのと持たないので人生が変わる


そんなママの話しに、テーブルで耳を傾ける4人に

店員の香織が笑いながら
『青山さんは、良いお客さんだけど、危ない男だからね。経験者の私が語る』

それを聞いた彩華
『そうなんですか!?大島さんも一緒なの』

『俺は、危なくないし。大島は、超が付く危険人物だよ』

『だいたい、俺が香織に何かした』
そう話しを返す青山

『誘っても何もしない男が、一番危ないとママに教えられた』
香織が笑いながら話す

そんな会話や世間話をしてる中で

真有が、青山につぶやいた
『由佳里さんとは、本当に付き合ったんですか』

『どうしたの、突然、マジメな顔して』
青山が真有に問い掛ける

『結局、私達の仕事って利用されてるのかなと思って』
遠くを見る目で答えた真有

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第2話おしまい
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連日、ニュースで流れる霧島、新燃岳の噴火

我が故郷、鹿児島県霧島市

お袋に電話、友人に電話

『別に灰なんか、桜島が霧島に変わっただけ』と言う

鹿児島県民は、桜島で火山の噴火には慣れもあるが!?

ただ、大きな被害や農作物への影響は、心配になる

霧島の地

眼下には、西郷隆盛も愛した燃える桜島
後ろには、坂本龍馬が登った霊峰霧島山

我が胸の燃ゆる思いに比べれば、煙は薄き桜島山・・・・西郷の唄

霧島の朝日と夕日を見て!
温泉に浸かり、日本の改革を決意した龍馬

そんな歴史の中で、静かに昔からの営みと自然に包まれる

そんな故郷からもらうパワーが、俺の鋭気となり好き

故郷に錦を飾る!?

京セラ稲盛会長が建てた
京セラツインタワーホテル
その場所だけは、田舎の中で都会に負けてない!?

長渕剛さんが作った極真会道場
道場開きの時、志保美悦子さん哀川翔さんも来て歌ってた

故郷は、誰の心にも大切で!大事にしたい場所

その心で!人とつながり続けたいと俺も思う
俺が
捨ててならない宝物

教えられた事の証しだから

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学生から社会人となり仕事を覚え

少し偉くなり!?
最短最年少課長と言われ

天狗になりかけた俺

人の心を教えてくれたのが貴女でした

会社から、システム部から離れ
業務統括部で営業も管理する職務を指示された時に

『営業の現場を一年経験させてください』と会社にお願い

そこから始まった。アパレル営業の仕事

担当は東京圏の百貨店8店舗

アパレル業界に数年いたけど
デザインも生地もわからない俺に

アパレルの事、販売の事、いろんな事を教えてくれたのは
各店舗売り場の販売員の女性達

その中に貴女もいましたね

『無限さんのために頑張るから』
そう言って頂いた事も嬉しくて

貴女方が
販売に集中出来るように
商品の受け入れや売り場への商品出し

社会人となり数年間、デスクワークで汗も流さなかった俺

スーツ姿で流す汗の気持ち良さを知りました

でも時には、汗臭さが格好悪いと思った事もあったけど

百貨店の売り場担当女性や
百貨店部長からも好印象になり

貴女の頑張り
半年で売上も前年比1.5倍

営業も頑張るからと売り場を2倍にしてもらいましたね

お祝いに2人で行った食事とお酒
笑顔で話して頑張りましょうの約束

商品のバックヤードで手が触れた時
『無限さんと手が触れたわ』
かなり年上だけど可愛く見えた笑顔

そうだ。『来週は、1時前に来てね』と言われ
貴女が作ってくれたお弁当を
百貨店食堂で、一緒に食べた事もありました


そんなある日
『最近、体調悪くて休んだりして、御免ね』

『いえ、頑張ってもらってますから、無理しないでください』とだけ答えた俺

少しの時が過ぎた日

貴女の娘さんからの電話
『母が入院しました。ご迷惑かけて、すいません』

お見舞いに行って、初めて知りました
娘さんから言われた。末期癌だった事を

病院の個室で
貴女は、一週間前とは別人のように見えたけど

俺は『また、早く良くなって一緒に頑張りましょう』
そんな言葉が悲しくて、病室を出たら涙が溢れました

そんな顔で電車に乗るのが恥ずかしく
頭が白くなる感じで平和公園のベンチに座ってました

2回しか会えないで、旅立った貴女

最後に会った時も
か細くなった声で『頑張るのよ、食事もちゃんとするのよ』
俺の心配してくれる事が悲しくなります

葬儀の時
貴女の娘さんからの言葉とプレゼント

『一緒に仕事出来た事が楽しかった』と言ってました

『私が渡したかったけど』と頼まれた物です

俺は、娘さんに謝りましたが

娘さんから
自宅にいる時は、暗い感じだったのが
仕事に行った時は、昔の元気な母でした

溢れる涙で『ありがとうございます』
お礼を言われました

俺は今でも
無理しないでくださいと言いたいです

長い年月が経ち

だいぶ傷み擦り切れた
天国の貴女から贈られたネクタイ

職種は変わったけど
今でも勝負の時に着けて、貴女と一緒に戦ってます

一人では何も出来ない事!
格好良さでない頑張り!

立場も年齢もない仲間

仕事の楽しさを教えてくれた。貴女

俺が俺であれる事に!感謝

貴女に出逢わなければ

俺は、天狗になり人を利用して利用される
悲しい仕事人生だったと思います

出逢い!それが人

つながり!そこに人