こんにちは。梅雨に入ったはずですが、岐阜ではなかなか長雨といった感じはしません。梅雨というと、頭にカビが生えるほどのジメジメした感じで鬱陶しく感じるものだと認識しているのですが、去年も今年もカラッとしてて個人的には好みです。

 

 

 

 

さて、本日はタイヤの幅について取り上げてみようと思います。とはいえ、何か僕が人にヒケらかせる程のノウハウを持ってる訳でもなく、ただ僕のちょっとした考えのメモと報告、それから不思議に思ってることを書き留めるだけの記事でございます。

 

 

 

 

タイヤ幅というのは、僕の認識の中では自転車界 殊にロード界では、性能や走行フィーリングの好みの話で、互換性だったりリムとの相性に関して特別意識するものではなかった気がします。「無かった」とわざわざ書いているのは、当然今のご時世そうではなくなったからなのであり、普通のタイヤ選びでも迷ったりする人がそこそこいると思うのです。

 

というのも、ここ数年で急速に勢力を拡大しつつある「ワイドリム」の登場により、メーカーの指定する推奨タイヤ幅がこれまで常用してきたタイヤ幅を含まなくなる事態が発生し始めたためです。個人的にインパクトが大きかったのは、僕自身名ホイールだと思っていたカンパのゾンダなどの所謂 大衆向けホイール が15c→17cになった事により、メーカー指定のタイヤ幅に日本では当たり前のように使われる23cが入らなくなった事です。詰まる所、メーカーによっては、定番ホイールを買ったら定番タイヤが使えなくなったなんて事態が発生しているのです。

 

さて そんなこんなで、これまで何も考えずにタイヤ幅を選んできた一般ユーザーも、新規のホイール購入の際少しタイヤ幅に気を使う人が増えたはずです。

 

メーカーの指定する25cに嫌でも従うか、、それとも自己責任で馴れ親しんだ23cを勝手にハメちゃうか。。どーしましょーか。

 

 

 

 

 

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そんな前置きがあり、、、。

 

 

今年の春先、僕は手組みのホイールを組むべくリムを新規に購入しました。そのリムなのですが、このブログでも紹介した様にかなりのワイドリムなのです。なんせ名前が al22W ですから。。

 

 

 

リムの外幅の実測は24mmで、内幅の実測は19mmでそれぞれ公表通りでした。

 

さて、このホイール、カンパの言うところの推奨タイヤ幅「17c(リム幅)は25c(タイヤ幅)〜」と言う理屈で考えるとリムに対するタイヤの太さの倍率は1.47倍となるので、19cのこのリムの場合 少なくとも27.93c、28cくらいが適正になるのだと思われます。

 

 

 

さて、そのホイールを現状僕がどの様に運用しているのかと言うと、、。

 

 

うん。。。ま、僕は23c好きなんで当然の様に23cを履かせてしまう訳ですネ。。。。

 

とは言っても、ご存知の様にコンチのタイヤは元々太めに作られている様なので、23cの表記は24.5mmくらいになり、時間が経つほど太っていく傾向があります。

 

 

実測で考えるとこの23cタイヤは24.5となりますが、これは19cのリムに対するタイヤの幅の倍率が1.289倍となります。

 

多くのメーカーが推奨している推奨幅に届いていない事になると思いますが「実際このタイヤでどーなのよ」「事故とかないの?」「不安要素は?」と問われると、全くもってありません。「推奨値でない」と言う事が確かに気がかりではありますが、乗っていて不安になる事は皆無です。

 

19cのリムに23c(実測約24.5)のタイヤを付けた写真

タイヤの張り出しはほとんどないと言っていい

 

不安要素と言うよりも、むしろこれまでに無いくらいの安定感とコーナーワークの良さを感じます。個人的にはこれ(タイヤ幅倍率1.3以下)が、タイヤの良さを感じるのに丁度いいと思えるほどです。自己責任ではありますが、ぜひ皆さんに試して欲しいくらいの気持ち良さです。恐らく空力的にもオイシイと思われますが、そんな事はドーデもいい程、乗ってて楽しい自転車に変わります。凄まじい接地感と反応の良さです。

唯一気がかりなのは、サイドカット時のバーストではありますが、落車する様なサイドカットの場合どんなタイヤを履いていてもすると思うのであまり気にしてませんし、気にしなくとも良いと思います。

 

 

 

ちなみにですが、リムとタイヤの倍率が1.3を下回るこのタイヤの実測タイヤ幅は、、、

 

26.8mm程度で、だいたい27c程度です。19cのリムに実測24.5mmの23cタイヤを履かせるとこの程度になる様です。これは私見ですが、タイヤというのは写真で測っている様な「見かけ上の」タイヤ幅は、タイヤがロードタイプの円形である限り走行フィールに殆ど影響を与えず、その重量によるフィーリングの変化が大きいと考えています。つまり、タイヤ幅変更によるモッサリ感は、タイヤの走行抵抗などによるものより、重量増加の要素が悪印象が変化した感覚の圧倒的大部分を占めていると考えているという事です。もしかしたらエアボリュームの増加による反応性の低下もあるかもしれませんが。

 

 

 

 

ま、そんなこんなで、僕としては17cでは25c以上というより、むしろ「17cでは23c以下が良いかもしれない」という結論に至ったのでした。

 

ただ、そんなことを言っても、無限にタイヤを細くした方が良いのかというと当然そんな筈もなく、いつかどこかの細さでやめといた方がいいと思ってます(当然だけど)。しかしそれがどの程度かというと分からないとしか言えません。個人的にはタイヤとリムの倍率が1.25倍くらいまでならイケる気がしてますが、その根拠はどこにもありません。なんとも情けない限りで。。

 

 

 

 

 

 

と、こんな感じでワイドリムに細身のタイヤの組み合わせはフィーリング的には大変よろしい という結論で終わっても良いのですが、この話をしたのには訳があります。言ってしまえばここまでが前座です。

 

 

 

 

 

 

 

☆650b規格のホイールが無い!!

 

唐突にこんな見出しをつけられても困惑するだけだとは思いますが、結果的に僕が言いたいのはそーゆー事です。

 

何ヶ月か前に「650cのロードがなんちゃら」という記事を書いた気がします。(→こちら) 確か、欧州規格で作られたホイールサイズは日本人には合わないから、650c規格のロードが欲しい!そーすればハンドリングも何もよりバランスの良い自転車になるハズだ!!という記事だったと思います。これは今でもほぼ同じ意見です。MTBではツーナイナー(29インチ)や27.5インチで選択の自由があります。その昔は26インチもありました。

MTBとロードでは取り回しの必要性がまるで違うことはわかりますが、流石に700cの一択ってのは無いと思います。

 

 

そんな理屈で、背の高く無い僕はその650cの記事でも言っていますが、僕がいつか作ろうと思っているオーダーのクロモリロードは650の規格にしたいと思っています。

 

 

しかし困ったことに、現状を見つめてみると、650c規格のタイヤ及びリム、ホイールは絶滅状態。ホイール大好きな僕としてはこれはいけません。別にホイールがなくとも、組めば良いのでリムがあれば良いのですが、そのリムさえない始末。。

 

 

そこで白羽の矢が立つのが650b規格です。言ってしまえばこの規格はmtbでいうところの27.5インチなのですが、実はこの規格のロードというのは現行品で存在します。

 

正直なところ、一般論としてこの自転車がかっこいいかどうかは置いておいて、これが天下のキャニオンが作り出した650bのロードです。

 

当然リムもタイヤも現行品です。タイヤは現状シュワルベのワンとコンチのグランプリ5000で650bが出ている様です。グランプリは、先代のgrand prix4000sllで650c規格があった気がしますが残念ながらそちらは廃盤となり、代わりに650bが発売されたようです。(650c乗りカワイソ)

 

 

僕としては、グラベルで650bは盛り上がっているので、これからは650cに代わり恐らく続く規格だろうと考えているのです。シマノの新コンポーネントgrxでも650b規格のホイールが登場しています。

タイヤに関してはグランプリシリーズがあれば基本的に不満はないので、規格が存続する限りタイヤに関して問題は感じていません。問題は、走りの味を変化させてくれるホイール、そしてリムの存在です。これは一種類では困ります。

 

調べた限り、650b用のロードリムというのは存在しません。ほとんどすべてがグラベル、もしくはランドナーようなのです。

 

 

 

 

さて、ここで問題になってくるのがタイヤの幅とリム幅の関係についてです。

そう、太い幅のタイヤを履かせることが前提のグラベル向けなどのホイールは、細いタイヤを履くことを想定していないのでリムがロードの基準からすると極端に広いのです。もし僕が650bのロードを作るとしたら、700cに近いエアボリュームを確保すべくコンチの25cのタイヤ(実際は27.5c程度相当と予想)を履かせても良いと思ってますので、現在の23cほど制約はキツくはありませんが、リム幅が22mmあるものはザラなようなので、22cと27.5cで倍率1.25倍となり、流石にこれはギリギリかなと思っています。

しかし、欲を言えば25c相当の23cを履かせたい気もするのでやはり厳しいです。(25cタイヤー22cリムーー1.136倍)

 

最終的には、mtbのクロスカントリー用の27.5インチ(=650b)ホイール(リム幅が20mmのものがDTとMavicから発売)を使えば25cも使えなくは無いと思います。グラベル用よりmtb用のリムの方が幅が狭いとはなかなか面白いですね。

 

 

 

 

 

さて、ここまで書いておいてなんですが、実はタイヤとリムの倍率で僕が制限をかけてきた1.25倍という数値は、もしかしたら安全マージンを取りすぎかもしれません。

 

というのも、rovalのワイドディープリムはリム内幅が20.7mmあるらしいのですが、なんと推奨は22cからだそうです。倍率は驚異の1.062倍です。この数値で行くと25c相当のタイヤでも23.5mm程度のリムが使えることになります。

流石にrovalに頼るのも心許ないので、天下のシマノを見てみました。すると

チューブレスという条件ではありますが、r9100の現行Dura-Aceがリム幅24mmに対し推奨タイヤ幅23c〜という、倍率0.958倍というまさかの1倍未満を叩き出します。うーーん、、、これは誤植じゃ無いのか?定員割れだヨ。。。

 

コメントにより訂正

Dura-Aceのリム幅は外幅の様です。新発表のGRXは内幅表記になってたので混同してしまいました。そりゃ流石に1倍未満はやばいわな。。。嬉しいのやら悲しいのやら。

以下にもシマノのリム幅に関しての数値が登場しますが、同様に内幅の誤表記という事で読み流してくださいまし。

 

という事で、現状公式アナウンスによる最高倍率はローヴァルの1倍ちょっとという事になります(正直1倍も十分危険な匂いはしますが)。

因みに、enveのリムは内幅25mmで28c〜を推奨のようです(1.12倍)。また、内幅20mmで23cもok(1.15倍)との事です。

enveのホームページより

 

 

 

 

 

少し心配になったので、先代の9000Dura-Aceと、製造工程とデカールしか変化がないクリンチャーバージョンの、所謂カーボンアルミハイブリットのホイールを見てみます。

するとこんな感じです。リム22.4に対しタイヤは23〜です。倍率は1.027倍です。やはりローヴァルより低いです。。。

うーむ、どうしたものか、。ゾンダ(17c)に23cを履かせるかで悩んでる方が可哀想になるほどの数値です(17cと23cは1.353倍)。

 

冒頭で述べたように、1.28倍程度は安全がほぼ確認済みなので良いのですが、1.1倍を下回ると流石に怖い気もします。ただ、それに甘んずれば20cのリムに23cのタイヤを履かせることができるので賭けてみたい気持ちは山々です。

 

 

 

と、今回はここで終わります。タイヤとリム幅の関係に関しては、結局試してみなければ判らない事なのでここでグタグタ書いても不毛です。オーダーしたい650bロードに関しての不安要素であるホイールなどの確保は、mtbの主力ホイール規格の1つが27.5なので、そのリムやホイールをロードに回せば良いことです。どうせディスクにするのでmtb用でもリムブレーキの心配はいりません。

 

 

650bのオーダーフレームに関しては、先日購入したoscaのフレームでじっくりクロモリについて考えた後、本格的に考えようと思います。まだまだ早い。。

 

 

そんでは