こんにちは。
手組み講座がなかなか進みませんが、忘れていたり放棄していたりする訳ではありません。待ってる方がいるかは知りませんがしばしお待ちを。。
今日はといえば、覚え書きを少々。興味の無い方には悪いのですが本日もホイールの話です(^^;;
覚え書きの前に、uciの規則に関しての前座がありますので暫し(結構長い)お付き合いください。(いや、前座は本文とほとんど関係ないから飛ばしてもいいかな、、笑)
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はっきり言ってしまいますと、競技の世界で手組みホイールや現在主流のスポークドホイールに長期的な未来はないと思ってます。性能的に、スポークの付いているホイールが選択され続ける訳はないと思うからです。僕の考える最高レベルに空力に特化された自転車には、ホイールと言う概念そもそもが存在しませんが、そこまで究極系に進化するのはもう少し先にしても、近いうちにコンポジットホイールが再興するとは思ってます。これは、東京のプロショップ「サイクルメンテナンス」の店長である飯倉清氏(僕的には飯倉先生)も言ってる事ですが、氏は経済的な面からコンポジットホイールの再興に付いて言及しているのに対して、僕はその秘められた性能を勘案し復活を予想し、また希求します。
現在ロードのプロツアーなどで過激なコンポジットホイールが使用されないのはレギュレーションの影響だと認識しています。規則にスポークの本数に関する規制があったと思うので、スポーク本数12本未満は禁止されていたはずです。ロルフプリマのホイールが使われないのはそのせいだった気がします。
ちなみに、タイムトライアルはこのホイールの規則が全面的に外れていたと思います。だからTTでは3バトンホイールが使えます。
corima mcc
多分(競技用)ロードホイールで一番本数が少ないのはこのホイール。
本数は前後ともに12本。
ちょっとレギュレーションについて気になったので調べてみましたら、、
12本のスポークについての記憶違いはありませんでしたが、スポーク形状に関しての規制があるようです。スポークの幅が10mmを超えてはいけないようです。
現存するホイールで最高レベルでスポーク幅が広いものは、上写真の「コスカボ アルティメット」か「ライトウェイト」だと思いますので、スポーク幅に関しての規定に引っかかるものは現在のところ存在しないと言っていいでしょう。(写真はMavic公式より)
まず、これら2つの外見的なチェックが入り、これらをパスしたものがuciの強度検査など次の検査行程に回る事ができます。そして、その検査に合格したホイールだけがuciの公式ロードレースに出る事がきます。ちなみに、外部機関などでのチェックが済んでいる汎用ホイールで組まれた所謂「手組みホイール」に関しては、スポークが金属で16本を下回らない限り、検査の必要が無いようです。
強度検査などの安全問題に関わる部分での検査に関して僕の意見はありませんが、今の時代スポーク本数12本と幅1cmにこだわり続けるのは流石にどうかと思います。選手間の機材格差によりレースの展開が変わってくる事を懸念しているのかも知れませんが、それを言い出したら競輪のように全てのフレームの性能を統一すべきです。自転車の能力と共に向上してきた自転車レースですので、ここにきて機材の制限をかけるのはどうかと個人的には思います。アワーレコードでの機材規定が数年前に変更されましたので、もしかしたらロードでもそろそろ変更されるかも知れません。
僕が勝手に思っているコンポジットホイール禁止の理由は、開発費用が少ない中小・零細企業でのホイールの開発格差が大企業と比較にならなくなる可能性が出る、、すると大企業の独占的業界になりうる(既になってますが)、、そのような状態を危惧しているのではと思ってます。その理屈なら、確かにuciの掲げる持続的な自転車文化の確立への理由にもなっていますし、理解できるものです。
ITはまた異なってるようですが、モノづくりの大量生産品に関しては中小企業はやはり弱くならざるを得ません。
其はともあれ、業界の健全化に目を向けるあまり、新技術の開発に停滞をきたすようでは本末転倒です。それに、個人的に思っている事としましては、レギュレーションで禁止している期間に開発資金のある大企業は秘密裏にコンポジットホイールの開発ができて、いざ解禁となった時に圧倒的な性能差でそれこそ中小企業が一掃される気がします。
コンポジット禁止に関しては、後者のようになる可能性の方が高い気がするので、大企業優遇の陰謀ではないかとも思ってたりします。(流石に考え過ぎか、、笑)いずれにせよ、解禁後の各社の出足の速さが見ものです。そこでスペシャやシマノ、トレック系が早々に発表してきたら、、、、うん、ソーユー事ですよ(爆笑
個人的には、どうせレースやチーム別にカテゴリー分けしてるのだから、チームやレースのカテゴリー毎に機材の規定を決めたらと思います。僕の考えでは、カテゴリーの低いものに新技術の投入をして、上位カテゴリーにこれまで通りの機材で戦わせれば、下位カテのレースへの注目度も増して業界の収入も増えるのではと思います。
何はともあれ、少し怠慢チックなUCIを僕は好きではありません。
だから、いつからかは忘れましたが、自転車技術の発展を著しく妨げるuciの承認シールを僕は葬り去ってやっています。望んでもないのに忌々しいシールなど不要です。こんなのが付いて喜んでいる人など、自転車業界に頭を犯され発展を望まない非業界参加民です。あの機材があーだこーだと言う資格などありません。
そんで、uciの規則を掻い潜り、最高にエアロなホイールを例えばフロントで考えると、
こんな感じで、スポークをまとめてしまうのが一番ではないかと思うのです。それぞれを異なった形のスポークにして、それぞれは1cm以下にして、まとめてひとつの流線形を作るって感じ。。。フロントの場合オチョコもないので問題なく可能です。(図のスポークの場合、横の長さでスポークのサイズが測られると思います。)
横剛性がとんでもないことになりそうですが、コンポジットのカーボンでガチガチにすれば問題ないでしょう。(それなりの弊害も孕みますが)これが問題ないくらいの技術的進歩はしているはずです。
、、、と、今回はこんな誰でも思いつく下らないuciの抜け道を伝えたかったのではなく、もう少し革新的な発案です。
以下本題です。
こんな感じのハブとスポークがあったとしましょう。ピンクがスポークで、両端共にネジは切っておらずハブ側がテーパー状になっています。スポークを引っ掛けるハブのフランジ部分もテーパー状にします。
片側のフランジにつき一枚、テーパー状の推し子を挟んで、ロックリングか何かで締め込みます。
フランジと推し子にテーパーがかかっているので、スポークは中央へ押し出される形になります。
中央へ押し出されたスポークに張力が発生し、スポークテンションとなります。この構造の場合、一枚の推し子により片フランジ全てスポークへの加圧が可能です。振れ取りの必要はなく、テンションの管理もトルクレンチ一本で可能です。(センター出しの機能はないので、センターゲージは必要。)
消費者によるスポークの交換や、体重によるスポーク太さの変更が格段に簡単になり、当日の気分などに合わせたトルク管理でスポークテンションの調節が可能なのです。「今日はロングだから40Nくらいかな、、」とか「明日はレースなり!80Nでガッチガチにしていざ参らん。来たれ我が敵心は弾む!(戦中思考)」とかも可能です。
どーですかね?完成したらなかなか面白そうなホイールになる気がするのですが。。
何しろ、購入後の性能の変化ってのはそろそろ欲しいところです。そしてそれがほぼワンタッチで可能になったらどれだけ楽しいことでしょう。
しかし、このホイールの一番の需要は「ママチャリ」などの実用車ではないかと思ってます。簡単な組み立て、簡単な補修、単純な構造。ママチャリに必要な機能の全てが詰まってます。
どっかが開発してくんないかな。。
そんで、俺みたいなアイデアだけの文系人間を雇ってくれる会社はいないかな。。(切実)
終わり
え??タイトル詐欺だって? 既製品を面白く感じるようなアタマはまだまだって事だヨ。