相変わらずいい天気が続くここ北摂地方ですが、今朝も厳しい冷え込みとなりました。今年も後わずか、も一踏ん張りして無事乗り切りたいものです。
さて、前回はPMとプロジェクトオーナーとの合意形成の象徴的な場面である、プロジェクト進捗報告の場面について考えました。
プロジェクトのメンバーなどのステークホルダーから情報を集め、そこからPM自身の理解と考えをまとめ、いよいよプロジェクトオーナーへ進捗状況などの報告を行うことになります。
その報告に対するPMの心構え、と言ってはいささか大げさかもしれませんが、前回も述べたようにキーワードは”正直”です。ただこの”正直”が誰にとっての正直か?など考えなくてはいけないことは沢山あります。
ここにPMの難しさがあります。上にも書きましたが、この報告は最終的にはPMの個人的な意見が反映されたものになります。つまり報告自体が個人的なものである限り、その内容は必然的にPM個人のバイアスがかかったものにならざるを得ません。
それでもなお正直であろうと努力するのであれば、PMは事実と意見を峻別して現状を表現しなくてはいけません。
つまり事実は事実として、定量的、定性的なデータを示して説明した後、PMとしての知見と経験を基に、収集した情報に自分の解釈を加え報告します。
このとき必要なのは、オーナーレベルの役割を持つ人が、どのような情報を必要とするのかを良く理解することです。さらに重要なのは、報告の内容がオーナーをミスリードしないかチェックすることです。
オーナーレベルの上位管理者であるステークホルダーは、他にも重要な役割があり、プロジェクトで起きている事細かな出来事全てを知る必要がないのは当たり前です。また、オーナーがプロジェクトメンバーに直に状況を聞くこともまずありません。あったとしたらそれはそれで別の問題が生じることになります。
ということは、PMはオーナーへの情報を操作することでプロジェクトをコントロールすることが可能となり、それは必然的に大きなリスクとなります。
これを防ぐために、PMは直接オーナーへ報告せずにステアリングコミッティと呼ばれる「方針検討委員会」にまず報告し、そこでの意思決定をオーナーに説明するという、合議制による意思決定要素を取り入れることがあります。
PMから見ると報告の対象が増えるため、仕事が難しくなるのですが、上で考えたようなリスクを考えた時、ミスを防ぐという意味では重要な仕組みと言えると思います。反面、意思決定に時間がかかってしまうというデメリットにもつながります。
次回はステークホルダーマネジメントでもかなり難しい「ベンダーとのコミュニケーション」について考えることにします。
