プロジェクトにおける目的と目標 | キットPM奮闘記 改め キットビジネスアナリスト奮闘記

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PMの世界からビジネスアナリストへ、キットPM2.0を目指して奮闘中です。BAを超上流とか言いますが、当たり前のようで難しいビジネス要件をどうやればちゃんとまとめられるのか、皆さんとご一緒に考えていきます。

 
 前回まで3回に渡って「テンプレートの功罪」と銘打って、PMとして日頃感じていることを書き連ねてみました。未熟なので、ちょっと文章にキレがなかったかと反省しています。新人ブロガーの肩慣らしだと思ってご容赦ください。
 
 さて、今回からはいきなりプロジェクトマネジメントの本質に斬り込んで行きます。プロジェクトの目的とは何か?ですね。何が本質かというとプロジェクトのスタート地点が目的=動機だからです。これはお判りいただけますよね。いや、なんか抽象的ですね。申し訳ないです。

 えーでは、プロジェクトの定義は「定形業務ではなく、これまでにない新しい要素を持った業務を、決められた期間で実施するもの」ということになります。つまり、未知の要素を含んだ有期間の業務です。ここまではOKですよね。
 さぁ、プロジェクトをスタートしようというとき、最も重要なのはなんのためにプロジェクトを実行するのか「目的=動機」を正確に理解することです。えっ、当たり前?そうですね、本当に100%当たり前なんですが、私の経験から言うと実はこの当たり前のことがなかなか出来ていないのが現実です。信じられないかもしれませんが、事実です。プロジェクトでこの「目的」の明確化ができていると失敗プロジェクトの半分は失敗しなくて済んだかもしれません。と思うぐらいいい加減に扱われていると感じます。

 もちろん、ほとんどのプロジェクトはなんらかの形で目的を明確にしようとしています。でも、そこで設定される目的がちょっとピントはずれだったり、本当の目的を隠していたり、歪めていたりとまぁその内容に問題が多いわけです。

 例えば、ちょっと古いですが「会計システムを現在の汎用機からダウンサイジングして、オープン化する」という目的があったとします。プロジェクトの名称が「会計システムオープン化プロジェクト」なわけですね。そうするととにかくシステムをダウンサイズして、オープン化すればいいと、PMやメンバーは考え行動するわけです。当然ですね。でも「なぜオープン化する必要があるのか」ちょっと立ち止まって考えると、それは運用コストの削減であったり、他の基幹システムとの連動であったり、新機能の追加であったり、様々な理由が背後に控えているはずなわけです。
 そればかりか、会計基準の変更に対応しなければならいし、株主に対しての報告をこれまでより1ヶ月早くできるようにするのが経営の観点から求められている。また、その経営判断は中期経営計画にも盛り込まれていて、今期必達の案件だったりするわけです。さらに、その中期経営計画はマーケットの動向や経済状況を鑑みて、会社の競争力をアップする必要があり、そのためにITを最大限活用した業務形態に移行するとあるのです。例えですが。

 さて、このようなプロジェクトを取り巻く状況があるとき、プロジェクトの目的として「会計システムをダウンサイジングする」という目的が成り立つのか?ということになります。どう考えても本当の目的を達成するための「手段」の一つのように思えます。もっと言うと本当の目的を達成するためには別にダウンサイズやオープン化でなくとも達成できるかもしれませんね。ここまでご理解いただけますでしょうか。

 そんなの当たり前だし、今時そんないい加減な考え方をするPMなんていないでしょう。と思えるあなたはもしかして幸せなのかもしれません。でも、いろいろなお客様とお付き合いしていると、経営層から降りてくる依頼や、指示そのものが「ダウンサイジング」だったりするするのをよく見かけるのです。

 目的を正しく設定できないプロジェクトがどんな結末を迎えるか、それは次回から様々なケースを見ていくことにします。