ドラゴンの住む世界には掟がありました。その世界からなにも持ち出してはならないという掟です。なぜなら、持ち出したものはすべて輝きを失うからです。



 しかし、ドラゴンが持ち出した花は、なぜか人間の住む世界で輝きを失いませんでした。それは魔女の力でしたが、魔女もドラゴンもそのことに気づいていませんでした。



 待てど暮らせど、ドラゴンは魔女のもとにやってきませんでした。(ドラゴンの住む世界に行きたい)魔女はその思いでいっぱいになっていきました。



その頃、ドラゴンは掟を破った罰を受けていました。その罰とは、二度と人間の住む世界に行ってはならないというものでした。ドラゴンは人間の姿になれなくなったのです。