10話終わりです。 なんか筋追いしてると、一日が早い。

 

【おことわり】

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 『猟罪図鑑 ~見えない肖像画~

 猎罪图鉴(獵罪圖鑑) / Under the Skin 

 2022年(中国)3/6~ 3/16, 2022

 45分×全20話 

 脚本: Jia Dong Yan、 Wu Yao

    演出: Xing Jian Jun

 

前記事未読の方は、こちらから

#10-1 #10-2 #10-3

 

 #EP10-4

 

〜聴取室〜

杜城「小安が自分の娘だと、いつ知ったんだ?」

 

楚天啓「最初に会った時から、わかってた。賀虹がいなくなった時、彼女のお腹はすでに大きかったんだから。年齢的にも、小安は俺の娘だ。賀虹は、あえて、俺に気づかないふりをしていたようだが、彼女にも(俺に言えない)事情があったんだろう。俺は、静かに、彼女たちの生活を見守るつもりでいたんだ。それでいい、と思ってたのに・・・だが、穆偉の奴、二人を虐待していたんだ!

顔付きが変わる楚天啓。

 

杜城「・・・・・・」

楚天啓「だから、自分の家族を取り返したかった。失った7年を取り戻そうとしたんだ!」

身を乗り出し、訴える楚天啓。

 

杜城「つまり・・・穆偉を殺したんだな?」

 

頷く楚天啓。

 

~回想~

夜間、車を運転する楚天啓。

 

楚天啓<奴を殴り、スーツケースに詰め込んだ。そして、人気(ひとけ)のない場所を求めて郊外まで車を飛ばした>

 

途中、意識を戻したのか、後部座席に置かれたスーツケースが、微妙に動いてるのが不気味。

 

 

フォン「どこで、殺したんだ?」

楚天啓「正確になんて覚えてないよ。あの日は、真っ暗で、覚えてるのは、小さな森だったことくらいだ」

杜城「・・・・・・」

楚天啓「森の真ん中くらいまで、奴を引きずっていき、そして、銃を取り出すと、奴の頭にむけて、たった一発だけ撃った。 それから、穴をほり、奴を埋めたんだ」

 

黙って聞いていた杜城が、矛盾を指摘する。

杜城「真っ暗だったと言ったが、どうやって、一発で、頭に命中させたんだ?」

 

楚天啓「車のヘッドライトをつけてたんだ。それで、奴の額に銃口を突きつけた」

明らかに、イライラした様子で、オーバーリアクション気味に答える楚天啓。

 

手で、銃の形をつくり、「額にか? 傷はどんな風だった?」と訊ねる杜城。

 

楚天啓「なにも、特別なことはない。ただ、穴が開いただけだ」

杜城「穴? 形状はどんなだ?」

もうここまでくると、自ら罠にかかろうとしている獲物を、じりじりと追いつめるハンターみたい。

 

楚天啓「穴と言ったら、円だよ。円に決まってる。他にどんな形がある?」

 

杜城「嘘だ。お前が犯行に使った銃は、もし、至近距離で発砲したら、傷は放射線上になるんだ。 お前が言ったように、丸い穴があくなんてのは、不可能なんだよ。」

 

楚天啓「・・・・・・」

 

杜城「お前が撃った朱正乾さんの頬の傷のようにな」

これです。

ついつい、おっちゃんを登場させたいびび(笑)

 

そこまで言われてもなお、降参しない楚天啓。

 

楚天啓「真っ暗で、そこまではっきり見えなかったんだ」

杜城「ヘッドライトを付けてたんじゃなかったのか?」

畳みかける杜城。

楚天啓「・・・・・」

 

杜城「賀虹は、お前が穆偉を殺した件について、どのくらい知ってる?」

賀虹の名前を出し、どんどん、追い込む杜城。

 

楚天啓「俺一人でやったことだ。賀虹には何も関与させていない」

ムキになればなるほど、墓穴を掘っていくんだよね。

 

杜城「この件について、賀虹が何も知らないだと? 変だな。お前の言うとおりだとすると、穆偉はお前によって殺された。だが、我々は、穆偉の家のパソコンで、誰かが、他人のIDを使って、穆偉のための、列車のチケットを購入したことを確認している。 どうやら、その人物は、我々に、穆偉は逃亡中だと思わせたかったようだ」

楚天啓「・・・・・・」

チケットのこと、知らされてなかったんだっけ?

(特に言及したシーンはなかったと思うけど。。。)

 

杜城「一体、その人物とは誰なんだろうな? お前、一体、なにを隠してるんだ?そこまでして、守りたいのは誰なんだ? 賀虹か?」

 

楚天啓「彼女とは、何の関係もないことだ」

 

結構、しぶといねぇ。

そう簡単には、落ちない楚天啓。

そのくらいの、愛情と根性があるんだったら、なんで、最初に、強盗なんて方法を選んだんだってことよ。

ホント、矛盾だらけな男だ。

 

~北江分局 刑警隊~

まだ、杜城たちの取り調べは終わってないのかな。

勤務を終え、帰ろうと、部屋を出てきた沈翊。

 

おお、ここで、杜城を探しに来たロンユエ姐。

 

ハン「まだ、聴取室ですけど・・」

 

「どうかしたの?」と通りかかった沈翊。

 

ロンユエ「楚天啓と小安のDNA鑑定の結果が出たの。彼が、小安の生物学上の父親で間違いないわ」

報告書を見せるロンユエ。

ロンユエ「ただ、もう一つ、わかったことがあるの。私、押収した賀虹の髪の毛を使って、小安の間のDNAの比較もしてみたんだけど・・・二人は実の親子じゃなかったの

 

沈翊:はぁ?

びび:はぁ?

衝撃的な事実が発覚。

 

初見時、さすがに、私もこの展開は想像もしていなくて、驚きました。

 

~クリアボード前~

エライコッチャやで!とばかりに、すぐさま、クリアボードの前で、緊急捜査会議です。

 

フォン「穆偉は、小安の実の父ではなく、賀虹もまた、実の母ではなかった彼らは、みすみす他人の子供を育ててきたっていうのか。そんなことありえるか?」

 

誰一人、その問いに答えることなどできないくらいの大混乱。

 

沈翊「楚天啓から、なにか情報を得られるんじゃないのか?」

 

杜城「いや、今はまだ、そのタイミングじゃない。たとえ、賀虹を、楚天啓の前に連れてきたとしても、彼は俺たちが騙そうとしていると思うだけで、なにも本当のことは言わないだろう」

沈翊「・・・・・」

確かにその通りかも・・と、口をつぐむ沈翊。

 

杜城「賀虹のことなら、今、小李と小馬の二人に、見張らせている。もし、穆偉の遺体が発見されれば、彼女の嘘も崩れ落ちるだろうからな」

こうしてみると、いろいろ先んじて、手は打っている杜城。

 

DNAの鑑定書を見ていた沈翊。

沈翊「小安が楚天啓の本当の娘だとなると、楚天啓が話した、彼と賀虹の関係性に関する供述については本当だとみていいだろう」

 

確かに、7年前、楚天啓の子供を身ごもっていた賀虹という名の女性は存在していた。

 

賀虹が、病気や事故に遭って記憶喪失になったという公式な受診記録は残っておらず、普通に考えれば、子供まで成した男のことを、7年ぶりに見かけたからといって、その顔を完全に忘れるとかありえない。

 

おそらく、あの後も、近所だし、何回かやりとりを交わしていたはずだし、家には、宅配のピザもあったし・・・。

なにより、“楚おじさん”と名前で呼ぶようになっていた小安。

本当に賀虹は、ただ、知らないフリをしていただけなのか?

 

しかし、あの賀虹を名乗る女性が、小安と血のつながりがない、となれば、楚天啓と関係がない可能性も出てくるわけで・・・。

 

賀虹の写真の前に立つ沈翊。

 

沈翊「小安の実母の賀虹にそっくりなこの女性は、小安の実母ではない。だとすると、この女性は一体、誰なんだ?

そう、この、こんがらかった小安出生の秘密の一番大きな矛盾点はそこです。

 

~穆偉の自宅マンション 外~

時間は、もうかなり夜も遅いようです。

 

植込みの木に身を隠すように、男が、じっと、部屋を見上げている。

フードを被っているので、髪型や年齢もわからない。

 

~穆偉の自宅 小安の部屋~

ベッドに寝かされた小安。

すっかり眠りに落ちたようすで、抱えていたぬいぐるみを外し、布団を引き上げる賀虹。

娘の寝顔を優しく見守るその様子は、すっかり、母親そのものなのに。ショボーン

 

でも、ここで、賀虹の顔つきが変わり、目つきがするどくなる。

 

ベッドサイドのランプを消し、部屋を暗くする賀虹。

(ランプの側に、市場の風船割でもらったでっかいくまのぬいぐるみもいるよ)

 

用心しながら、窓辺に立ち、レースのカーテンを少しだけ開け、外の様子を窺う。

(立ち方からして、ポケットに手を突っ込むようにして、貞淑な妻であり、母であった賀虹じゃなくなってる。)

 

木の下で立っている男にも覚えがあるのかな。

 

もうここに長居は無用ってことでしょうね。

 

~路上に止めた車中~

杜城に命じられたとおり、張り込み中の李刑事と、馬刑事。

 

馬刑事「李俊輝・・疲れてないのか?」

李刑事「大丈夫だ。先に休んでていいよ。交代で、彼女を見張ることにしよう」

 

馬刑事も、昨日の件が気になってるんだよね。

馬刑事「あまり、自分を責めるなよ。城隊も、お前のことを責めてなかっただろ」

李刑事「・・・俺はもう、すでに一度ミスを犯してしまった。もう、二度とあってはならないんだ」

うわ、かなり思いつめてるわ、この新人刑事くん。

 

~北江分局 刑警隊~

クリアボードを見ながら、思案中の杜城と沈翊。

そこに、「城隊、賀虹に関する情報の一部です」と資料を持ってくるフォン。

 

すぐさま、報告書をめくる杜城。

 

フォン「彼女が生まれ育った地元の警察署に連絡を入れ、親族を見つけました。彼らの話では、高校を卒業後、働きに出て以降、まったく音信不通だそうです。」

 

杜城「彼女からの連絡が途絶えて、こんなに長く経っているのに、彼女の家族は変だと思わなかったのか?」

フォン「賀虹が住んでたような田舎じゃ、若い者が都会に出たら、誰も戻ってきたりしませんよ。きわめて、よくあることだそうですよ」

都会っ子(しかも、お金持ち)の杜城には理解しがたいのかな。

 

じっと、報告書を見ていた沈翊。

 

報告書にも、身分照会のページに、登録写真が貼られている。

 

クリアボードの写真と見比べる沈翊。

 

沈翊「この写真、いつ撮られたものなんだろうか?」

フォン「彼女は、最初の妊婦検診を湘南病院で受けたらしく、その時に撮影されたものだよ」

 

沈翊「今の賀虹の見た目、この写真とほとんど同じなのはどういうことだ?」

 

ん・・と、杜城も一緒になって、登録写真を確認する。

杜城「どういう意味だ?」

 

沈翊「ほら。当時の医療記録からして、こっちの賀虹は20歳だった。人間の骨格は、生まれた時から25歳くらいまでのの間に、成長を続けるものなんだ。20歳から25歳までの間であれば、骨格は毎年毎年変化しているはず。賀虹は、今、27歳。なのに、20歳の時の医療記録のままだ。普通だったら、医療記録の写真と比較すれば、賀虹の骨は、かなり変わっているべきなんだよ」

 

沈先生は、この二つの顔写真を、レントゲンを使わずとも頭蓋骨状態で比較検討出来るので、こういうことをさらっと言えちゃうんですね。

一般の人に言えるのは、せいぜい、全然、年取ってないねぇ・・くらいのものです。

 

沈翊「例えば、一般的に、年齢を重ねると、下あごは広くなるか、少し上向き気味になっていくんだ。だが、20歳と27歳の彼女を比較したところ、27歳の賀虹は、肌の老化以外、骨格に変化は見られない。そんなことはあり得ないんだ!

フォン「つまり、どういうこと?」

確かに、ちょっとじれったいよね。🤭

 

考えている沈翊。

 

沈翊「可能性はただ一つ・・・」

 

なんだ、それは?と、注目する杜城。

 

沈翊「顔全体の整形手術だ。この女性は、20歳の頃の賀虹を基に、美容整形を行っている。」

 

出た!

またしても、美容整形。

ポイントポイントで、美容整形や容貌の話が入ってくる、このドラマ。

まぁ、英語タイトルは「Under the Skin」ですからね。

 

写真に、賀虹と称する女性がオーバーラップされていく。

 

この女性が、賀虹と入れ替わったのは、いつなのか?も、大きな疑問だよね。
 

~穆偉の自宅~

 

鏡の前に座る賀虹。

ゴムで、後ろにひっつめていた髪を解き、化粧を始めると、顔付きも表情もまったく別人の、賀虹の母性が消え去った女の顔が露わになる。

 

~張り込み中の車中~

助手席の馬刑事は、すっかり眠ってます。

一人、微動だにせず、前方を見つめている李刑事。

この張りつめた雰囲気が怖すぎる。

 

~穆偉の自宅~

すっかり、身支度を整えた賀虹。

見た感じ、身軽そうだけど、このまま、出ていくの?

雰囲気的には逃亡だよね。

 

家の電気が消されたのを確認する、外に立っていた男。

同じく、李刑事も気づいたね。

 

しばらくして、黒い上着を着て、カバンを肩にかけ、出てきた賀虹。

 

~張り込み中の車中~

賀虹が外に出てきたことに気づいた李刑事。

李刑事「ターゲットが出てきたぞ」

その声で、目を覚ます馬刑事。

 

李刑事「先にあとを追う」

馬刑事「李俊輝、単独行動するな!」

腕を掴み、止める馬刑事。

李刑事「見失うわけにはいかないんだ!!」

 

そう言うと、馬刑事の言うことも聞かず、車を降りてしまい、賀虹のあとをつけていく。

 

~マンションの外~

オートロックの錠を解除し、裏門から出ていく賀虹。

 

~北江分局~

李刑事からの報告を受けている杜城。

杜城「で、賀虹はどこだ?」

 

李刑事「心配しないでください。城隊、彼女なら、自分の前にいます。見失ったりしません」

スマホで話しながら、距離を置き、あとを追う李刑事。

 

夜道でも、化粧濃いな、賀虹。

妖怪人間のベラ並みに、唇が赤い。

 

当然、後ろから、李刑事が尾行していることにも気づいてます。

やっぱり、ただもんじゃないね。

 

おびき寄せるように、曲がりくねった細い裏路地に入って行く賀虹。

 

曲がり角を曲がったところで、いるはずの賀虹の姿はなく、焦る李刑事。

 

用心深く進んでいき、周囲を確認しながら立ち止まった時、暗闇にナイフが光り、

後ろから羽交い絞めにされる李刑事。

 

うわ!!

ほら、ほら、ほら~~~!!ショボーン

悪い予感が当たってしまった、と誰もが思ったところで、10話、終わります。

 

★『猟罪図鑑』Ep.10-4 雑感★ 

 

小安が、(レイプじゃなく)愛し合った末に生れてきたことがわかって、

ちょっとホッとしたのも束の間・・・、

 

この人が本当の小安のママ、賀虹。

父である楚天啓の愛情の示し方は、そもそも、人の道を踏み外しまくってて、小安が不憫すぎる。

 

そして、まだ、10話ラストの賀虹は、家を出て行った段階というだけなので、なかなか表現がむつかしいんですが、見た目は賀虹だけど、賀虹じゃないオンナ。

もう、いいかな。

沈翊が、顔全体の美容整形について気づいたし、小安とはDNAが一致しないと言ってるわけなので、別人です。

賀虹についての謎は、これ以外に説明がつきません。

 

いろいろと気になることは多し・・・ですが、実際、どういうことなのか、については、次の11話で語られます。

 

 

★『猟罪図鑑』Ep.11-1に続く★