個人的には、次の#10-3も楽しみなんですが(笑)、ドラマ的に言うと、ここ、かなり動きがあるので、見てて、面白いですよね。

 

【おことわり】

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 『猟罪図鑑 ~見えない肖像画~

 猎罪图鉴(獵罪圖鑑) / Under the Skin 

 2022年(中国)3/6~ 3/16, 2022

 45分×全20話 

 脚本: Jia Dong Yan、 Wu Yao

    演出: Xing Jian Jun

 

前記事未読の方は、こちらから

#10-1

 

 #EP10-2

 

 

~北江分局 沈翊の部屋~

早速、小安の似顔絵から、頭蓋骨を起こしていく沈翊。

うん、やっぱり、銃を構えるより、こっちのほうがしっくりくるわ。(苦笑)

 

~聴取室~

賀虹を招き入れるフォン。

フォン「おかけください」

一瞬、たじろいだものの、

おとなしく席につく賀虹。

 

フォン「まず先に、いいニュースをお伝えしようと思います。我々は、小安の父親を見つけました。」

 

この時の、え?と目を見開いた賀虹の顔!

 

賀虹「穆偉を見つけたんですか?」

杜城「穆偉じゃありませんよ。」

今度は、杜城のほうをむく賀虹。

 

杜城「小安の生物学上の父親です。DNA検査の結果から見て、穆偉は生物学上の父親ではありえない」

DNA鑑定書を賀虹の前に置く杜城。

 

どこか虚ろな目で鑑定書を見ている賀虹。

 

フォン「どういうことなのか、聞かせてください。その相手と浮気したんですか?」

賀虹「浮気なんてしてません!」

声を荒げて、完全否定してきた賀虹に、意外そうなフォン。

フォン「・・・・・」

 

賀虹「・・・・レイプされたんです。」

杜城やフォンに、顔を背けるように、声を絞り出す賀虹。

 

杜城「・・・・!!」

さすがに、そのシナリオは考えていなかったのか、一瞬、目を見張る杜城。

でも、すぐに、立て直す。

杜城「誰にですか?」

賀虹「・・・わかりません。」

 

フォン「なぜ、そんなひどい目にあったのに、警察に通報しなかったんですか?」

半ば呆然自失といった風情の賀虹。

賀虹「当時は・・まだ、私も若くて・・・(世間から)嘲笑されるのが怖かったんです。」

杜城「このことを、穆偉は知ってるんですか?」

 

ちいさく頷く賀虹。

 

賀虹「(妊娠に気づき)望みを失って、いっそ自殺しようか、と考えていました。穆偉が言ってくれたんです。その子を産んでほしいって・・、自分が面倒をみるからって・・。それで、頼れる人と一緒になろうと思い、結婚しました。」

 

杜城「だったら、なぜ、あなたたちの関係は険悪になったんですか?」

 

まるで、不仲になったことに対して、自分にも責任があるかのように訊ねられたのが、若干、不本意だったのか、眉間にくっきりと筋が走る賀虹。

 

賀虹「人は変わるんです」

ポロリと涙をこぼしながら、視線を落とす賀虹。

賀虹「小安が大きくなるにつれて、見れば見るほど、他人の面影が強くなってきたのか、穆偉は徐々に不機嫌になり、私達の間も険悪になっていきました。」

 

子供に罪がないのは当然のこととして、事情が事情なだけに、一概に、夫婦が悪い・・と決めつけられるわけもなく、さすがに、重い話の展開にふ~と息を吐く杜城。

 

杜城「あなたをレイプした人間に対して、なにも覚えていないんですか?」

賀虹「あの時は、あまりにも怖くて・・・どんな顔をしていたのかも、全く覚えていません。おそらく、今、その人間が私の正面に現れても、私には、その相手だとわからないと思います」

たまりかねたように、泣きながら訴える賀虹。

 

フォン「最近、あなたの周囲で怪しい人物を見かけたことは?」

涙を拭いながら、首を横にふる賀虹。

 

フォン「穆偉の他に、あなたの過去について知っている人はいますか?」

賀虹「私は誰にも話したことはありません。でも、穆偉が誰かに話していたかどうかまではわかりません」

 

杜城「我々は、それが誰かを特定しようとしています」

 

杜城の言ってる意味が分かりかねる、というように、杜城を見つめる賀虹。

 

~北江分局 沈翊の部屋~

描きあがった小安の将来の顔と賀虹の似顔絵を重ねて、一致しない部分にポイントを当てていく沈翊。

(この画像だと、重ねた下の画のラインが薄くて見辛いかもしれませんが、映像ではちゃんとズレてるのがわかります。)

 

っていうか、将来の小安、けっこう、凛々しめの美人さんになりそうです(笑)

 

出ました・・・36個の顔の骨点でしたっけ。

小安、賀虹、と、色をわけて、点を打っていく沈翊。

 

賀虹の骨点を除外したものが、父親の特徴だけを残した小安の顔相ってことになるよね。

最終的に、小安の要素を取り去ると、もうかなり、男性の顔。

それに、成人男性特有のバランスや配置に調整していくと、一人の男性の顔が浮かび上がる。

陰影をつけると、さらに、その男性固有の顔の特徴が際立ってくる。

こうして、段階を経て、見せてもらえると、すごくわかりやすいけど、実際にやったりすることあるのかな?

 

出来あがった似顔絵をじっと見つめていると、ハンが、賀虹を案内して入ってきました。

 

ハン「少しお待ちください。・・・・沈先生・・(耳元に手を置き、小声で)城隊から、賀虹さんに複合した似顔絵を確認させろ、と指示されました。 彼女は、レイプされた後に、小安を身ごもったと言ってます」

 

ハンが沈翊に事情を説明している間、ゆっくりと、部屋の様子を見回している賀虹。

この部屋に初めて入る人がほぼ、そこに貼られたたくさんの似顔絵に圧倒されるように、賀虹も目を奪われた様子。

これも、【フライングネタバレ】になるかな?

🚩あとあと、このシーンの賀虹の心情を見返したくなると思います。

 

わかったよ、と頷くと、賀虹に対して、「どうぞ、こちらにおかけください」と声を掛ける沈翊。

 

おびただしい似顔絵が気になるのか、腰を下ろしても、視線は壁に向けたままの賀虹。

 

賀虹の顔も貼りだされている。

 

賀虹「本当に、私にそっくり・・」

どこか感慨深げにつぶやく賀虹。

🚩この呟きも、すごく意味深なセリフなんです。

さて、この時の彼女の視線はいずこ?

 

沈翊「仕事ですから・・」

 

そういうと、さきほど描き終えたばかりの似顔絵を賀虹に見せる沈翊。

沈翊「この男性を見たことは?」

首を横に振る賀虹。

賀虹「いいえ・・」

沈翊「たしかですか?」

賀虹「確信は持てません。なにしろ、どんな顔をしていたのか、記憶がないんです・・・」

 

賀虹の答えに、軽く失望を覚える沈翊。

 

その後・・・賀虹は家に帰され、ただ、じっと、描き上げた男の顔を見つめている沈翊。

こういう時は、当然、杜城が寄り添います(笑)

 

杜城「見覚えでもあるのか?」

 

あきらかにそんな感じだけど、どこで会ったのか、思い出せない・・っていうもどかしい感じ。

 

沈翊「人の顔の記憶というものは、本のようなものなんだ。顔はページに対応する。もし、記憶にあると感じるのであれば、それは、深い印象を与えるページだったか、もしくは、たった今、読んだばかりってことになる。」

 

説明しながら、似顔絵を見れば見るほど、この顔を知っている、という想いが強くなっている沈翊。

 

沈翊「どこかで、この顔を見たような気がする・・・一体、どこで見かけたんだ?」

歩きながら、記憶を掘り起こしていく沈翊。

 

ふふふ、私も見覚えあります。

『成化十四年』の陛下を演じてた蔡珩さんよ(笑)

ただね、やっぱり、古装姿とは違うんで、見覚えあるのに、なかなか思い出せなくて、沈翊同様、苦労しました。

 

その時、脳裏に「ピザが食べたい」という小安の声が蘇る。

 

そう、あの時、市場からの帰りに寄った食堂。

 

~回想~

店主「ハワイアンピザとチキンナゲットだよ」

小安「うわぁ、ありがとう、楚おじさん」

 

小安の頭をポンポンと軽く叩いたその店主の顔・・・

 

沈翊「ライダーズ食堂だ・・」

 

思い出した沈翊が、杜城を振り返る。

 

沈翊「ライダーズ食堂だよ!」

杜城「????」

 

~北江分局 刑警隊~

 

フォン「ライダーズ食堂っていうのは、若い旅行者向けのゲストハウス(宿)と食堂が混合している店のことです。店主の名前は、楚天啓(チュー・ティエンチー)です」

 

楚天啓の写真が、クリアボードの相関図に付け加えられました。


沈翊「店は、賀虹の自宅のすぐ近所だ。たとえ、賀虹が、(その男のことを)店の店主だと知らなかったとしても、見かけたことくらいあるはずだ。しかし、彼女はキッパリと否定した。どうも、なにか隠してるような気がする

 

なにしろ、沈翊は、小安が楚おじさんって呼んでるの、聞いちゃってるもん。

大人の男性になつかない小安があんなになついてるんだから、一回や二回会った程度じゃないってことよね。

 

杜城「沈翊は、店主に会ったことがある。ジャン・フォン、お前はまだ顔を合わせたことないよな。学生のふりして、店の中を探ってこい。他の者は、おれと一緒に、外から監視するぞ」

 

~ライダースハウス(骑行者之家)~

看板を見る限り、ゲストハウスの名前が、“骑行者之家(ライダーの家)”と言うらしい(苦笑)

店名の下に、Coffee喫茶&住宿って書いてありますね。

 

向かい側の建物の、Popで可愛らしいアートな壁画のほうに目を奪われちゃいそうですが、

店の前に、植物がたくさん置かれた緑の建物です。

 

店の死角になるような位置に停車した宅配便の車を模したバンに、

杜城はじめ、捜査官たちが乗り込んでます。

防弾チョッキを着こみ、準備をしてるところですね。

そう、楚天啓が強盗犯だとしたら、拳銃を持ってるからね。

 

時計を確認する杜城。

杜城「朱正乾さんは?」

例の、頬を撃ち抜かれた目撃者さんのことです。

なるほど、面通しも兼ねてるのか。。

 

フォン「向かってるところです。もうすぐ着くはずです」

 

沈翊「気を付けて」

フォンに声をかける沈翊。

フォン「心配いらない。ちゃんと訓練を受けてるんだから」

 

杜城「もし、奴が所持してる銃で危険な行動を取ったとしても、決して無理をするなよ。状況に応じて判断しろ、わかったか?」

フォン「了解です」

 

~ゲストハウス前~

 

・・ということで、フォンは、微博みたいなSNSのライバーに扮して、店の中に乗り込みました。

 

フォン「こんにちは、視聴者のみんな! 僕は今、“ライダーたちの家”と言われるゲストハウスにきています。では、お昼時の店内の全体的な様子を見てみましょうか」

 

ん?

もしかして、ふりじゃなくて、本当に直播中?

確かに、楚天啓以外の誰かに何か因縁付けられたり、指摘された際、怪しまれないためにも、念には念を入れておいたほうがいいって場合もあるよね。

 

左上のロゴマークがWe Chatに似てたんで、てっきり微信(ローカル版)かと思ったら、玩遍北江って読めるんだけど、合ってる?画質と視力が悪くて、すみません(笑)

“北江を遊びつくそう”みたいな意味だとすると、超ローカルなチャンネルっていう設定なのかな?

 

アカウント名“一只居”って、独り者とかの意味?(笑)

自虐か!爆笑爆笑爆笑

しかも、アイコン、“クレしん”のしんちゃんみたいに見えるけど、それは大丈夫?(笑)

 

それはともかく、撮影しながらの視聴者への説明も自然な感じで、なかなか流暢です。

 

杜城「あいつに、こんな才能があったとはね」

適任でしたね(笑)

 

フォン「皆さん、フォローしてくださいね~。こちらの店は、2階建てで、1Fが食堂、2Fが民宿になってるみたいです。今晩、僕もここに泊まりますよ。こちらの食堂の全体的な雰囲気は、とても素敵です。じゃ、入口から見ていきましょうか」

 

その時、外からバイクに乗って戻ってきた楚天啓が、

フォンのカメラに映り込む。

 

フォン「今、通り過ぎた人は、この店のオーナーみたいです。オートバイに乗ってきたところを見ると、店主さんは、ご自身も旅が好きで、なかなか旅慣れた人っていう印象です」

 

店の中で、目立つように撮影を続けているフォンを見て、声を潜めて「宿泊客か?」とスタッフに訊ねる楚天啓。

スタッフ「はい」

楚天啓「宿泊者名簿を見せてくれ」

どうも、見慣れない客が気になるのか、警戒しています。

 

フォン「この方が、この宿のオーナーです。こんにちは。一つ伺ってもいいですか?壁に掛けられたこれらの写真はどちらのものなんでしょうか?」

楚天啓「西北ですよ」

相手をしたくなくて、そっけなく答える楚天啓。

フォン「西北ですか・・へぇ、どの辺ですか?」

フォンの、ウザがらみ、最高!爆笑爆笑

 

~監視のバン車内~

そこに、目撃者の朱正乾さん、到着。

すぐさま、モニターに映る店主、楚天啓の姿を朱正乾さんに見せる杜城。

杜城「さぁ、確認してみてください」

 

目撃者「・・・・彼だったかな?」

前回の似顔絵のことがあるので、自信なさげです。

フォン<店主さんは、バイクに乗って、写真を撮影したり、旅をするのがお好きみたいですね>

 

それでも、極力、モニターに映る楚天啓を凝視する目撃者。

 

目撃者「・・かもしれません」

 

フォンに連絡を入れようと、トランシーバーに話しかけようとした杜城を止める目撃者。

目撃者「なんか、自信ありません」

杜城「ちょっと! 彼は強盗なんですか?」

どうにもあやふやな目撃者に、ちょっとイラっとする杜城。

 

さらに、よく見ようとした目撃者、さらに、自信なさげに杜城を見る。

特に、モニター越しだしね。

 

目撃者「よくわかりません・・・」

 

お、おっちゃん・・・。

この人が登場したときも、“悪い人じゃない”って書いたけど、九死に一生を得たこのおっちゃんにはそれなりに同情してるんで、なんとか頑張ってもらいたいところなんだけど・・・てへぺろ

 

それを受けて、フォンに連絡を入れる杜城。

杜城「ジャン・フォン、角度を変えてみてくれ。奴の正面が映るように」

 

その時、煙草を吸いに店の外に出てきた楚天啓。

 

杜城「総員注目! 容疑者は銃を持っている。十分、気を付けるように」

その言葉に、眼をむいて、恐怖を露わにした目撃者。

目撃者「銃・・・驚き

そりゃ、至近距離から顔を撃たれた経験があったら、そうもなりますわな。

 

ところがね、このおっちゃん、やらかしてくれるのよ。

 

一目散に、バンの扉を開け、降りようとする目撃者。

上着を握って捕まえる杜城。

杜城「どこにいく気ですか!」

完全にパニックを起こしたおっちゃん。

目撃者「もうがまんできない・・お、おしっこ!!」

 

手で前を押さえてるところを見ると、トイレに行きたかったのは本当だったんでしょうが、

よりによって、煙草を吸う楚天啓の近くまで来たときに、その距離感が当時と同じになったのか、「こいつだ!」と指さして、大声で叫んでしまう。

お、おっちゃん・・・台無しやん・・・(苦笑)

 

反射的に、店の中に立ち戻る楚天啓。

 

目撃者「こいつに間違いないです!!」

おっちゃんを追って、バンから飛び降りてきた杜城に向かって、ようやく、自信たっぷりに証言できた目撃者(苦笑)

 時すでに遅し・・・か?

 

ここで切ります。

 

★『猟罪図鑑』Ep.10-2 雑感★ 

 

わたしとしては、フォンのVJっぷりもなかなか捨てがたかったな(笑)

案外、天職はこっちでは?(笑)
 

前にもどこかで書いたかもしれませんが、単純に、似顔絵を描写するだけじゃなく、(現実に使われていない机上の空論的なテクニックだとしても)手元のテクニカルな部分まで見られるところにワクワクしちゃうんですよね。

 

確かに、これだけ似顔絵があると、同じ似顔絵師さんの筆致と思えない部分とかも含めて、ご愛敬なところもありますが(笑)、理論上でも、こういうことが可能なのだ、とわかっていると、犯罪ドラマも別の広がりを見せてくれると言うものです。

 

謎多き賀虹については、フライングネタバレしたい部分がたくさんあるんですよね。

 

彼女の行動についてネタバレするには、この10話や11話で判明するものについては、フライングネタバレしてもいいかな、とは思うんですが、全体像としては、もう少し、後半戦に近づく必要があるんです。← この情報自体もフライングネタバレですけども。爆笑爆笑爆笑

 

ただ実際には、後半になっても、そこまで、ドラマ上、事細かに遡って掘り下げられないと思うので、うわ~~、あの時、どんな思いで・・・とか、いろいろ遡って、答え合わせがしたくなると思います。

 

私、賀虹の存在意義は、そこにあると思ってますから。← 極論!

 

本来、うち、ネタバレブログなんで書いちゃってもいいかな、という悪魔のささやきが、常に私を悩ますのですが(笑)、今後の流れ的に、今、ここで書いてしまうより、その部分に来た時のほうがインパクトありそうな気がするんですよね。

そりゃあもう、私のピンク字(雑感)的に。。(笑)

ああ、全部ぶちまけて、早くすっきりしたい(笑)

 

★『猟罪図鑑』Ep.10-3に続く★