ほぼ同じ年収であるのに、貯蓄額に大きな差が出るとうのはよくあることです。持ち家にこだわる人、趣味にはお金に糸目をつけない人など人によって価値感は異なるので、差が出るのはあたりまえです。

 ところが、大してお金を使っていないのにお金が貯まらないという人がいます。消費に対する満足感を得られていない割には、残った資産は少ないケースです。その反対に案外大きな買い物をしているのに、貯蓄はしっかりしている人もいます。

 これは消費に対するその人のマインドの差から生じるものだと私は分析しています。一言で言えば、生きた消費であるか否かによる違いです。特に注意したいのは、感情に溺れた消費や見栄のための消費です。買い物依存は言うまでもないですが、心の空しさを物で埋めようとする消費、自分が満足するためではなく、実際の自分より大きく見せるための消費などは要注意です。さらに人が持っている、世間で流行っているという理由で、大して欲しくない物を購入することも本当の豊かさにはつながりません。

 消費に対するマインドも、子供の頃から周囲の環境によって知らないうちに刷り込まれている可能性があります。生きたお金の使い方をして、よりよい消費と貯蓄のバランス、そして真の意味での心の豊かさを獲得しましょう。