俳優で歌手の加山雄三さんが旭日小綬章を受賞されたとのこと。加山雄三さんと言えば、黒澤明監督の「赤ひげ」や成瀬巳喜男監督の「みだれ雲」などでも名優ぶりを発揮していますが、何と言っても忘れられないのが東宝映画の「若大将シリーズ」、現在50代以上の方はほぼリアルタイムで鑑賞したのではないかと思います。歌の方は「君といつまでも」が何と350万枚の大ヒット、加山雄三さんと若大将はまさに当時の社会現象とも言える人気者でした。
 若大将シリーズの中で加山雄三さんが演じるのは、京南大学の田沼雄一。スポーツ万能で頭脳明晰、品行方正で歌もうまい、女性にはもてるがプラトニックラブ、まさに当時の若者の鏡でありました。京南大学は加山雄三さんの母校慶応大学がモデルと想像されるのですが、描かれている主人公の若大将が、実際の加山雄三さんの人となりに重なることが多く、それがまた若大将ブームを加速させた原因と私は考えています。
 シリーズは毎回同じようなストーリー展開なのですが、これが何度見ても飽きない、今だにケーブルテレビなどで放映されると見てしまいます。
 私は小説でも映画でも、とにかく”おもしろい”ことを最重要視します。特に娯楽作品はおもしろさなくして語れません。理屈っぽい映画、哲学的なテーマの映画、ドキュメンタリー映画などの価値はもちろん認めた上で、私はこの底抜けに明るく愉快な、若大将シリーズのような映画が大好きです。



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