よく泣くことを恥ずかしいと思っている人がいます。私がこういう人に出会った際には泣いてもいいのですよ、思いっきり泣きなさいと言うことにしています。泣いて気持ちがすっきりする人がいます。感情を心の底に抑圧することで苦しんでいる方はたくさんいます。私は泣きたいときは泣いた方がいいと思います。
 怒りについてはどうでしょうか。最近怒らないことを説いた本が結構売れているようです。私も読み、なるほとど思いました。しかしその一方で怒りの感情を抑圧することの弊害にも気づきました。泣く事と違って怒る事は、まかりまちがえると反社会的な行為になったり人を傷づけることにもなりかねません。人に迷惑をかけない範囲で、自分の怒りの感情をある程度は表に出してみることは仕方がないと思います。ただしそのままでは進歩がありません。怒りの原因をもっと高い次元から見るようにしましょう。そうすると怒りの対象がとるに足らないものだったり、怒っている相手がかえって哀れに見えてくることもあります。
 泣く事も怒る事も、それを期に人は次の新しいステップに進める事があります。人に迷惑をかけないことを前提に、感情を抑圧せずに上手に吐き出し、さらに高い次元の考えかたに切り替える練習をしたらいかがでしょうか。