何故飛行機は左のドアから搭乗するのかご存知でしょうか。それは船が左舷から接岸して、左舷から乗客を乗せる慣習から決められたものだからです。翼端灯が進行方向右が緑色、左が赤なのも船の灯火の決まり事を踏襲しています。飛行機の距離系もいまだにNautical Mileすなわち海里が使われています。
 このように航空輸送の世界では、船の決まり事が巧みに敬称されて今日に至っています。機長をキャプテン、客室の責任者をチーフパーサーと呼ぶのも同じ理由です。制服の袖の線の数(機長、船長、一等海佐、大佐は4本線)も同様です。
 機体をシップ、搭乗橋をボーディングブリッジと呼ぶのも船の時代の名残です。