お金の悩みについての最終回です。最後に私自身の経験をお話します。私は祖父と父が実業家で、豊かな家庭に育ちました。広い家と別荘があり、家にはお手伝いさんがいました。当時高価な外国製のおもちゃを手にすることができました。20歳を過ぎて親から経済的に自立するために、アルバイトで生活資金を稼ぎました。稼ぎが少ないときは、その日の食事に困る事も多々ありました。
 辛抱しているうちにだんだんと収入が増えて行きました。現在私は広々とした家や1000万円を越える外国車、そして自家用飛行機も所有しています。それは成功でしょうか。親のすねをかじって満たされた生活を送っていた子供の頃であればそう感じたかもしれません。しかし社会経験を積んだ今の私には広い邸宅も高級外車も自家用機もあってもなくてもそれほど差はないのです。あった方が楽しいかなというくらいです。何故なら今の私が生き生きとして生きられるのはクライアントの方の相談にのって、その方がぐーんと成長するのを体験することができるからです。悩んでいる方の顔が明るくなるのを見る事ができるからです。これは金銭では買えない深い喜びです。
 ヨーロッパにいるときは、休日はメルセデスのオープンカーがなくても自転車があれば快適です。南太平洋の小島にいるときは、広い邸宅ではなくコテージが住まいです。しかしいつも私は私自身と一緒にいることができます。それは貧乏だった若い頃と何もかわりありません。ローマの公園で本を片手にゆったりとくつろげる現在よりも、近くの公園で物思いに耽った青春時代の方が深い思索ができていたかもしれません。そんな若い頃の自分に負けていられません。今が成功なんてとんでもない、若い頃の自分の情熱に負けないワクワクするような未来への夢と、どうしたら社会を善くできるかを考えていると、沸々と生きる喜びが湧いてきます。
 フェラーリや大金を手にする事を夢見るのもいいでしょう。しかし金銭欲や物欲だけでは本当の幸せを得られない事を私は自ら体験しました。将来に夢とゴールを設定して、常に人様と共に幸せを分かち合う、そうするとお金も必要なだけ自然とついてきます。最後にそのことを皆様にお伝えして、お金の悩みについてのブログの最終回とさせていただきます。