「ブレイン・ストーム」 | ハイパーうらんのブログ

「ブレイン・ストーム」

ミュージカル座の「ブレイン・ストーム」という作品を8月5日、8日に観てきました。5日が星組、8日が月組です。



チラシの言葉をそのまま載せると


「一世を風靡した小説家が、その傍若無人さに周囲から見放され次第に落ち目になっていく。酒浸りの日々と精

神科への通院。自暴自棄になりながらも自身を取り戻そうと起死回生のヒット作を模索し続ける姿を、大きな笑いに包んでお届けします!」


というもの。酒浸り、自暴自棄には鬱、男性の更年期障害も関係しているという重い設定になっておりますが「大きな笑いに包んで」が本当でこれが非常に楽しい作品になっています。



小さい劇場での公演で出演者も14人と少なめ。


しかし8割が過去の観劇日記で印象に残った役者さんとして名前を挙げたことのある人です。皆さんの魅力がとても発揮される作品となっておりました。



ということでいつもの役者称賛日記。みんな良かったけど、どうしても書きたい人だけ挙げておきます。



鈴木智香子さんは「赤ひげ」の時に「誰だ、あの凄い人は!ああ、あの人が鈴木智香子さんか!」という形で興味を持ちその後結果的にですが今まで観た中で一番高いチケット代を払ってでも観に行っている役者さん。今回はホームであるミュージカル座で大きい役をやられるのでとても楽しみにしていました。観て最初に思ったのは変な感想ですが「鈴木さんがミュージカル座のあの役者さん達と共演しているところを見れるなんて夢のような話だ!」ってもの。ミュージカル座在籍歴は長いけれども私が初めて鈴木さんを認識したのが「赤ひげ」だったもんでこんなことになってしまっています。鈴木さんが出演されていない間に好きな役者さんがたくさん出来ましたからね。最初の方の北村がくさん&会川彩子さんとのシーンは良かったなあ・・・って笑いの要素も沢山あるシーンです。あと真樹めぐみさんとのシーンも良かった。二人での歌なんて最高。やたらに上手いこの二人だけで歌うシーンが見れるなんて!さらにこの二人は演技もやたらに凄いですから。まさに夢のようなシーンでした。



その真樹めぐみさん、今までコミュカルな役しか観たことがありませんでした。歌の凄さはすでに知っていましたがようやく今回しっとりとした役での凄さを見せつけていただきましたよ。私は表情の演技がうまい役者さんが大好きですがこの人も実に見事でした。そして相変わらず歌が素晴らしい。ちょこっとだけコミュカルな役の時に出す声も使ってくれたしそういう演技も入れてくれたのでそちらでも満足でした。



会川彩子さん。持ち味全開。こういう役をやると光まくります。良さが存分に発揮された素晴らしい役でした。うまいんですよ、この人。本当に。引き出しが非常に多いんで真逆の役でも素晴らしいんですけど今回はコミュカルの方での最高の演技をしてくださいました。いいんだ、これが!実にいいんだ!何回も書きたくなっちゃいます。



主演の阿部裕さん。初めて見ましたが、ハードボイルド作家でしかも自暴自棄になり荒れている役ながら過去のシーンで見せる優しい顔や変わろうと絵本作家にも挑戦するシーンでのコミュカルさ。そしてラストでの穏やかな笑顔。とても魅力的でした。



谷口浩久さん。一回目を観た時はこの人が谷口さんと気がつきませんでした。フランス革命の話の時に見た印象しか無かったものでまさか谷口さんとは・・・というくらいギャップのある演技。実に笑わせていただきました。コメディがこんなにはまる方だったとは意外でした。またコメディでの谷口さんを是非見たいと思いました。



他にも本当に良かったシーンがたくさん。マジでたくさん。主人公が声優に挑戦するシーンでの神郡さん、冴月さんはらしさ全開ですごく良かったし藤澤さんのオーディションのシーンは最高。これもらしさ全開。


ラジオのシーンは大好きでした。「好きなことに才能ある人なんて少ないと思うよ」でしたっけ?あれ、心に染みました。


人によって感じ方はいろいろ。

私にとってはハッピーエンドで終わり、とても笑わせていただいた楽しい作品。役者さんの素晴らしさも含めて大満足でした。


パンフレットを読むと「小劇場ならでは・・・」を意識されたようですがこんな素晴らしい作品を大劇場でやらなくてはもったいないです。演出家に握手してもらいたいと思うような本当に満足した作品でした。