ミュージカル「コエラカントゥス」
6日(土曜日)、ミュージカル「コエラカントゥス」を観てきました。
素晴らしい作品でした。もう涙、涙です。劇場のいたるところからすすり泣く音が聞こえます。私はボロボロの泣き方ではないものの絶えず涙が頬をつたう状態。
このミュージカルは沈没した海賊船が20年後に引き上げられ、その船はなぜ沈んだのか、何が起こったのかを検証する形で展開されていきます。悪名高き海賊船だから解明はもちろんなのですが、どうも砲撃によって沈んだのではなく内側から穴を開けて沈んだようだからです。
海賊船が沈んだのだから乗組員、つまり出演者は当然みんな死んでしまいます。それは観る前から想像できること。
しかしその死に様がすごかった。
大切な物、大切な人のために死を即決できる人々と言いましょうか。一人アクシデントで死んだ人以外皆そうでした。
そしてその人含めて死んでいった人は皆笑いながら死んでいきました。大切な人のために。大切な物のために。
嗚呼、涙、涙。
素晴らしかったです。
もともとこの作品を観にいくことにしたのはミュージカル座の田宮華苗さんが出演するから。この人以外知っている出演者はいません。それでも観たいと思うほど魅力ある女優さんですから。今回もソロで歌うところがあり満足。ただし、この人はもっともっとすごい人なのを知っているのでそういう意味では私が観たいタミさんではなかったです。クールな役なのでね。ま、これもアリでしょう。
そのタミさん以外誰も知らないから全く先入観もなく、それが逆にとてもよかったように思いました。素直にすごいと思ったことにはそう思えて。
体を鍛えている役者さんが力技、倒れた人を担いで傾斜を上っていくというのを披露していましたがあれも楽楽とこなすのは難しいことだし。持ち上げられるのとそれで歩けるのとは違うし。さらにそれを息が乱れずにやるのはかなりすごいし。体がゴツイからって当然と思ってはいけませんね。
アクロバチックな動きをされた女性がいましたが、それを「器械体操の経験があるんだろうな」と当然のように受け取っては役者さんに失礼ですから。あれはかなりすごいことですから。
歌でも二人ほど素晴らしい歌声の人がいましたよ。
あと宴のシーンはよかったです。生のパーカッションも素晴らしかったな。このシーンでのタミさんは私が観たいタミさんの部分がありそれもよかったです。
会場ではくろはたさんと会いました。知っている人がいるのはなんかうれしいです。それとミュージカル座の役者さんが数人。くろはたさんと休憩時に一緒にいたおかげでこちらに気づいてくださり会釈してくれました。なんかうれしいです。
また夏にあるこの劇団の舞台でもタミさんが出るらしい。
当然行きます。