SNSの発達とともに、世の中は大きく変わった。
さらには昨今の世界的危機。
・新型コロナウイルスまん延(疫病)
・震度六強の地震(天災)
・ウクライナ事変(戦争)
これはもう、「大戦前夜」と言っても良い危機的状態ではないか。
覇権主義、ブロック経済、資源ナショナリズム、エネルギー安全保障について考えなければ、これから先生きていけない。
コロナひとつをとっても、「在宅勤務」「リモート会議」を当たり前のものにするなど、世の中を不可逆的に変えてしまった。
これからの世界はどうなっていくのだろうか?
勝手に妄想を働かせてみた。
かつて日本国経済発展の原動力は製造業であった。それは、
「モノを買ってきて、加工して、売る」という行為で成り立っている。
いまとなっては「古い」ビジネスモデルと言うべきかもしれない。
これを得意としている(いた)のは、昭和の日本、現在のSamsungなど。トヨタもこれで頑張ってきた。
その次の形態は、
「他人にモノを作らせて、自分は付加価値を載せて売る」というビジネスモデル。OEMとかODMのやり方。
これを得意としているのが、AppleやIntel。天才がいなければ継続は難しい。自社技術をコアにしにくいモデルなので。
さらに進化(?)すると、
「(モノを作らずに)付加価値だけを売る」というビジネスモデルになる。サービス業とはちょっと違う。
これをメインにしているのが、Google (Alphabet)、Amazon、Facebook (Meta)。
ここまでくると、創り手はどこにいてもよい。購買者はそんなことに関係なく、製品やサービスを購入する。
・売り手と買い手をつなぐのが、Amazon。
→世界観としては現実の(混沌とした)世界=universe。
・創り手と買い手をつなぐのが、Meta。
→世界観としては今世とは別の「来世」=metaverse。
・ちなみにAlphabetが目指すのは、自社製品とサービスの集合世界=omniverse。(ドローン、自動運転、AI、投資キャピタル、etc.)
つらつら思うに、Facebook(ザッカーバーグ)のMetaとは「どうぶつの森」的な仲良し広場ではなく、生産活動や商業取引が現実に行われる「第二の世界」ではないか?
そこでは、注文者と受注者がネット上で対等に直接取引を行い、製品・サービスの製造提供でさえ電脳空間で行われる。
・確定申告の代行。
・会計帳簿の作成。
・翻訳。
・ソフトウエア作成。(ゲーマーにゲームを作らせるとか、テスト運転させるとか)
・芸能の提供。(ライブ・パフォーマンス、コンテンツの提供など)
いや、草野球の試合だってニーズがあれば有料化できる。
・(個人)出版。(出版社はもういらない)
・設計。
・部品作成。(電子データに基づく3Dプリンティングなど)
・食肉、海産物、農作物などの生産者直接販売。
すべての産業活動が、ヤフオクやメルカリのような手軽さで行われ、Uberのような客観的評価(レビュー)により信用を保証する。
Metaは「世界」を提供するのみで、いかなる損害にも責任を負わない。(保険くらいは用意するかもしれないが)
配送手段を持たない生産者等に対しては、Amazonのように配送を請け負う。(といっても、最後は物流業者に丸投げするだろうが)
売上収入に対して「ショバ代」を取れば、胴元総取りとなる商売だ。勝ちは確定している。
広告主はいくらでも寄ってくる。
全世界の業者、人材が勝手に集まってきてくれるので、募集も採用もいらない。濡れ手に粟である。
参加者側にもメリットがある。
・空き時間に専門能力を提供すれば、手軽に(サイド)ビジネスができる。
・顧客を探す必要がない。登録すれば、向こうからくる。
ザッカーバーグはこの「metaverse」を創るために、何兆円も投資する。そんなもの、誰も太刀打ちできるわけがない。
やる前から勝負はついている。
すると、どうなる?
つまるところ、「会社」もmetaverse上に作ればよい。ネットで集まり、ネットで働く。クラウド・ファンディングもその一部。
すべてのクラウドサービスはMetaに吸収される。
それが「第四次産業革命」ではないか?
地理的距離は限りなく意味を失っていく。「雇用」ってなに?
生き残りたければ、世の中の変化に乗り遅れるわけにはいかない。「付加価値」を提供できるように準備が必要である。
自産業のあり方、提供製品の定義を変えなければならない。
変化に遅れず、その時に求められる価値を示すこと。想像力を働かせて、その準備をしておく必要がある。
戦争が起きるとき、産業革命は起こる。
若者はMetaで起業することを真剣に考えるべきである。