観たのは、昨夜のこと。
台風15号の影響が、ほぼ治まってからでした。
実話に基づく、この映画。
大変なお金をかけて、撮影したそうです。
仏領ギアナが舞台ということで、刑務所のセットもそれらしく、手の込んだものになっています。
何より、ロケーションがたいへんです。
「大脱走」のときの、イキのいいヤンキー兵士とは、また違った囚人像を、スティーブ・マックイーンが熱演しています。
独房に5年も監禁され、髪が真っ白になるほど弱り切った姿も、見事に表現していました。
背中が丸くなった感じや、力ない足取りなど、相当にリハーサルを積み重ねたのでしょう。
それでも、かつて読んだ原作の迫力には、追いつけていない気がします。
映画一本の時間では、長い長い監禁生活の実感を、観客に伝えるのは困難なのでしょう。
不屈のパピヨンを際だたせているのは、普通の人間であるドガの存在。
名優ダスティン・ホフマンが、この映画でも人間の弱さをうまいこと演じています。
ジワーっとくる映画ですね。