奇跡といっても良い現象。なかなか画期的な経験だった。 | 「藍染 迅(超時空伝説研究所改め)」の部屋

「藍染 迅(超時空伝説研究所改め)」の部屋

小説家ワナビーの「藍染 迅(あいぞめ じん)」です。

書籍化・商業化を目指し、各種コンテストに挑戦しながら、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ、アルファポリスなどに作品を投稿しています。

代表作は異世界ファンタジー「「飯屋のせがれ、魔術師になる。」。

駅の売店で買い物。SUICAを使うつもりが、残高不足で現金に変更。
ここまではふつうの出来事。

数百円のお釣りをもらって、小銭入れにしまう時間が申し訳ないので、ズボンのポケットにじゃらじゃらと投入。
すると、なぜか床に一、二枚硬貨がこぼれる。

待たせているほかの客に悪いと思いながら、急いで拾い、ポケットへ。

すっかり落ち着いた新幹線の車内。

三時間後、足を組み替えた拍子に、ポケットで「じゃらり」と小銭が動く。

「ああ、あのときのお釣りか」と、ポケットをまさぐり、二、三枚の硬貨を小銭入れに納める。
これで、すっきり。

ゴミを捨てに立ち上がると、

「じゃらん」

と、ズボンの裾に小銭がまとわりつくように落ちていく感覚。

「ははあ、ポケットに穴があいていたのか!」

謎が解けた思いで足下を見回すも、小銭は落ちていない。
おかしいなと思いながらゴミを捨て、席に戻る。

ひょっとして? ズボンの裾を探ってみると、丸い形が手に触れる。

裾上げ部分から、百円硬貨三枚回収。

このズボン、ポケットが破れていた上に、裾上げの縫い目もほつれていたという画期的な偶然。
たまたまそこにコインが飛び込むなんて……。

いやあ、ズボンを買い換えろって話だね。おはずかしや。