「今日から丁寧に暮らす!」
そう決めてスパイスを買い込み、出汁をとり、
作り置きまで完璧にこなす。
ところが数週間後、気づけば冷蔵庫は空っぽで、
お惣菜や冷凍食品すら「レンジで温めるのが面倒……」
とぐったり。
そんな両極端な食生活を行き来していませんか?
「私って、続かない人だな」と落ち込む方も多いのですが、
これはHSS型HSPの特性から見るととても自然な流れなんです。
HSSは「刺激追求型」と呼ばれる気質で、
新しいことや凝ったことに強く惹かれます。
やる気のアクセル役である「BAS(行動賦活系)」が元気に働くと、
新しいレシピや調理道具、食材との出会いがすべて「楽しい刺激」になり、
熱量がぐんぐん上がります。
自炊ブームのときは、この状態なんですね。
一方でHSPは、感覚処理感受性(SPS)が高く、
物事を深く丁寧に処理する気質です。
自炊は献立を考える、味や食感を確かめる、片付けまで見通すなど、
実は細かな判断と感覚の連続です。
こだわるほど認知負荷も大きくなり、
気づかないうちにエネルギーを使い切ってしまいます。
燃え尽きるのは「HSP」のせいなんです。
HSS型HSPは勢いよくアクセルを踏んだあとに、
HSPのブレーキが一気に効いてガクッと失速しやすいタイプです。
ブームの間は元気に見えていても内側ではエネルギーが減り続けていて、
限界を迎えると「レンジで温めるだけ」すら億劫になります。
これは怠けではなく、心と体の充電切れのサインです。
この落差と上手に付き合うコツは、
波をなくそうとするより「波があるもの」として、
先に仕組みを作っておくほうがずっとラクになります。
・ブームの時期でも「ゆるさ」を残す
元気なときこそ、週に2〜3回は冷凍食品やお惣菜の日を
最初から予定に入れておきます。
「サボる」ではなく「予定」にしておくと、
罪悪感がぐっと減ります。
・「何も考えたくない日用」を常備する
冷凍うどん、レトルト、カット野菜、納豆ごはんなどを
切らさないようにします。
レンジすら億劫な日のためにバナナやヨーグルト、パンなど
「開けるだけ」の選択肢もあると安心です。
・元気な日に「未来の自分」へ貯金する
ブーム中に作ったおかずは一食分ずつ小分けにして冷凍しておきます。
のちの失速期に「過去の私、ありがとう」と思える食事になります。
ただし、頑張りすぎない範囲で。
・失速のサインを早めにキャッチする
買い物に行くのが億劫、洗い物がたまってきた、キッチンに立つ気が起きない。
こうした変化は、充電が減ってきたお知らせです。
早めに手抜きモードへ切り替えれば、燃え尽きる前に回復しやすくなります。
・手抜きの日にも「小さなこだわり」を足す
お惣菜をお気に入りの器に盛る、冷凍食品に好きな薬味をのせるなど、
ほんの少しだけ工夫します。
HSSの「楽しみたい」気持ちが満たされて、手抜きでも気分が上がります。
そしてブームはまたやってきます。
新しい刺激に出会えばアクセルは自然と動き出すものです。
燃え尽きた時期は次の波に向けて充電している大切な時間だと思って、
安心して休みましょう。
こだわる私も、何もしたくない私も、
どちらも本当のあなたです。
「どっちの日も食べられていればOK」くらいの気持ちで、
ゆるく付き合っていきましょう。