あまりに甚大で壊滅的な被害のため
どこから手をつけていいかわからない。
そんな状況の中、にわかに注目を浴びているのが
明治・大正時代に活躍した大政治家 後藤新平だ。
後藤新平は関東大震災の翌日に内務大臣を拝命。
壊滅的打撃を受けた帝都東京の復興に乗り出した。
後藤新平が記した復興の大方針
①遷都はしない
②復興費に30億円をかける
③欧米の最新の都市計画を採用する
④地主に対して断固たる態度で臨み不当利益を許さない。
知己の米国人政治学者、ビアード博士を招聘。
数々の提言を受けて、より詳細な計画を作った。
震災から5日後に 「帝都復興の議」を提出。
26日後には 「帝都復興院」 を立ち上げて
都市計画の専門スタッフを引き抜いてきた。
財政上の問題や政敵からの妨害もあって
当初の復興計画は大幅に縮小されたけど
後藤新平なくして東京の発展はなかった。
私が後藤新平について知ったのは 3年くらい前 。
(あの新渡戸稲造を見い出したのが後藤新平)
「人のお世話にならぬよう、
人のお世話をするよう、
そしてむくいを求めぬよう」
という公共心であふれた人物だったようだ。
"大風呂敷"と評されるほどアクの強い人でもあったけど
国難にあってはこのような人間でないと任せられない。
政府や学者の中にも 「帝都復興院」 のような
専門部署を作るべきという人たちがいるようだ。
でも組織を作っても人材がいないと意味がない。
菅首相は最近、多くの大学教授や民間人と会っている。
昨日(27日)も、山口二郎北大教授、遠藤乾北大教授、
田坂広志多摩大教授、経営コンサルの大前研一さん。
もしかして復興を担わせるべき人材を探しているのかな?
もし復興院を作るとしたら、強力な権限を委譲してほしい。
今の官庁が既得権益にこだわるなら作らないほうがマシ。