○○遺産ばかりで 価値が下がった感も否めませんが
今年度、機械遺産 として道内の2件が認定されました。
□ 札幌市時計台の時計装置
札幌時計台の装置は、明治14年設置。
でも、昭和前期には市の財政難もあって、
故障したまま しばらく放置されていました。
しかし、井上清さんという時計職人が行政を説得。
懸命の修理のかいあって針は再び動き始めました。
それからもずっと機械の保守を引き受け、
今は長男の和雄さんが後を継いでいます。
□ 男爵資料館にあるロコモビル
男爵資料館にあるロコモビルは、
男爵イモで有名な川田龍吉男爵が
日本で初めて所有した蒸気自動車。
でも、川田男爵が亡くなったあとは
農場の倉庫の奥に放置されていました。
このまま貴重な文化財が朽ちていくのを
見かねた人たちが チームを組んで解体。
部品のひとつひとつを ピカピカに修復し
長い距離を走れるまでに復元したのです。
2つとも職人の情熱と無償奉仕なくして
日の目を浴びることはなかったシロモノ。
お金にできない価値がそこにありますね。