MLBは23日、ワールドシリーズ(7回戦制)が開幕し、ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)は8-1でセントルイス・カージナルス(St. Louis Cardinals)に先勝した。

救援でシリーズ初マウンドに上がった田沢純一投手(27)は、打者1人を見送り三振に打ち取った。上原浩治投手(38)は登板機会がなかった。

7-0と大量リードした8回2死からマウンドに上がった田沢。2番ジェイに対し、持ち味の思い切りのいい投球をみせ、94マイル(151キロ)の内角低めの速球で見送り三振に打ち取った。

初めてのワールドシリーズだが、落ちついた様子。「点差はあったが出してもらって感謝している。捕手のリードのおかげ。若干緊張感は違ったがストライクが入ってよかった」と笑顔。今季ポストシーズン9試合目の登板だったが、安定した投球を続けている。

試合は1回の攻撃中に流れを決める微妙な判定があり、序盤からレッドソックスが圧倒した。1死一、二塁でオルティスは二ゴロ。二塁封殺を狙ったプレーで遊撃手が送球を落としたが、塁審は捕球を認めて一度はアウトのコールをした。

しかし、ファレル監督の猛抗議の後に審判団が協議して判定が覆り、1死満塁に。ここでナポリが左中間を破る走者一掃の二塁打を放った。7回にはオルティスが駄目押し2ランを放って試合を決めた。投げては今季15勝の先発左腕レスターが決定打を許さなかった。

6年ぶり8度目の頂点を狙うスタンドは、試合前から熱狂的な声援で揺れていた。レッドソックスの本拠地、フェンウェイ・パークには魔物が住んでいるといわれる。2年ぶり12度目の優勝を目指すカージナルスは19勝でリーグ最多勝の右腕ウェインライトが登板したが、1回の判定で力を出し切れなかった。