一ヶ月全4回の稽古を通して感じた事。

ハイパーアクターズメーカーが始動して
1ヶ月目の8月が終了。
18歳から40歳の参加者15人と共に
『芝居の稽古』をやってきた。

コレが全4回で終了するカリキュラムのワークショップなら
また内容は全然違うものになったのだが、
あくまでココはそれとは違い、
具体的に公演を控えている演出家であり脚本家である私が
『共演者として魅力的な俳優との出会い』と、また
『魅力的な俳優になる可能性を秘めた人間をいっぱしの俳優にする事』
を主な目的としたものだ。
『魅力的な俳優』は見れば一瞬で解る。
その収穫はあった。
しかし、俳優志望の人間を俳優にする事は、
コレは相手によってはとてつもなく骨の折れる作業だ。
しかしそれを、短期間で望む者がいるなら、
「たった1ヶ月、1日2時間半の稽古4回で、出来るものか!!」
と、私は公然と悪びれる事なくキレて見せよう。


募集の文句の通り、
当初確かに私はスパルタ指導をする気満々であった。
しかし蓋を開けてみたら、
そこには、『期待に胸を膨らませたとてもいい子達』ばかりが
目をキラキラさせて
私から何かが出て来るだろうと待ち構えていた。
彼らのほとんどは、消極的で、素直な性格。
ぶっちゃけ私は、彼らにいきなり、
『思い描いていたスパルタ指導』をする気がまるで起きず、
私とした事が丁寧に優しく基礎を教えてしまっていた。

唐突だが、
ここで俳優の心構えを太鼓に例えて言おう。
何故太鼓? まずは聞いて欲しい。

太鼓を叩いて欲しければ、(スパルタ指導を受けたくば)
見よう見まねのとりあえず何の革でも良いから、
ビロビロでも、ヘロヘロでも、
太鼓らしきものをまず持って来て欲しい。
この太鼓とは(俳優としての自分なりの心構えや努力の痕跡)
しかし太鼓を持ってる(持って来る)者が
あまりにも少なくて私は驚いた。
(だって感じなかったんだからしょうがない)

まずは持ってこようぜ。

そして、
叩いて破れるのなら、また張り替える(コレが根性)
いい音が出ないなら、張り方や材料を工夫する(コレが技術)
いずれ正しい革の調達ルートを知り、
正しい張り方の修得に至るだろう(コレが知識や経験)
ここまで来て初めて、
それは誰から見ても見た目は立派な太鼓となり、
心に響く音を出せるようになるのだ。

だろ?

ちなみに
俳優が太鼓なら
譜面が脚本
演奏者は演出家
となる。

あくまで太鼓に例えて言うのならばね。

8月の1ヶ月目。
まず私は彼らにそれぞれ個性を探した。
(見つかった人と、見付けられなかった人が居る)
(個性を自覚していて、そこについて話を進められる者と、
 個性を見付ける必要性から話さなければならない者もいた。)


さあ!
何はともあれ
9月の稽古が今日から始まる。
そろそろいい加減にスパルタ指導を始める。

先に宣言しておくが、
それは全員に平等にではない。
太鼓の革を張って来た者からだ。
既に何人かはいる。

太鼓がなくて木枠しかない人には、もう少しの間は優しく教えよう。
が、近いうちに去って頂く。

去りたく無ければ
私にもっと、噛み付いて来て欲しい。
闘志が全然まだまだ。
何故俳優をやりたいのか伝わって来ない。

コレを読み、自分の事だと思った人は、
さっそく私に噛み付いて来てね。

悔しさをバネにその持ち前の向上心を
さらにもっと膨張させて
爆発させて頂戴。

まず、人前で思いっきり恥をかきなさい。
恥をかくのが怖い人間は俳優に向いていません。

喧嘩上等!
何でもいいからとりあえずかかって来い。
軽くいなしてやるから。



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