迫り来る食糧危機 生産編(肥料と農薬) | Pro-○○○ & Anti-○○○

迫り来る食糧危機 生産編(肥料と農薬)

化学肥料と聞いて、あまり良い印象を抱く人は居ませんよね。
しかし、農地から農産物という形で出ていった物質を、何かで補ってやらなければ、
土地は痩せ、作物は育たなくなります。自然に回復するのには長い年月がかかり、そ
れを人工的に短期間で補うのが化学肥料なのです。
例えば、
第一次大戦後に独逸の毒ガス開発を推進した化学者ハーバーは、敗戦直後、彼の発明
したアンモニア合成法(水と空気からアンモニアを生産)が荒廃した欧州の農業の復興
を助けたという理由でノーベル化学賞を受けました。アンモニアは窒素肥料の原料に
なります。
化学肥料使用量は1950年に1400万トンでしたが、1989年には1億4600万トンへと増加
し、それとともに単位面積当たりの穀物の収穫量も増加しました。肥料を使用しな
かったアフリカでは、1950年から1989年まで収穫量が減少し続けています。

(国別の化学肥料消費量、China 4000万トン,合衆国2000万トン,インド 1800万ト
ン)

また、1995年のウルグアイ・ラウンド(農産物の自由化交渉)を境に、農業への補助金
が減額されたため肥料使用量は減少傾向しており、収量も1995年をピークに減少傾向
にあります。
(なお、旧ソ連(ロシア)の化学肥料使用量は、1988年から1995年までに5分の1に減
少しています)

化学肥料を使用していない(できない)アフリカの収量は、欧州の5分の1以下です。

世界的に見ると、
堆肥を使った有機農法は、食料を輸入している豊かな国か自給自足の地域でしかでき
ない、贅沢な農法なのです。