暗がりの部屋でピアノが響きだす。ゆったりと軽やかな指の動きが流れていやが上にも手姿が際立つ。独特の表現だと思う。局面が変わって、暗い中での演奏姿と共に周りに聴衆がすぐそばで聞き耳を立てているのが斬新な形に見えた。

 

やがて少し明かりが差し顔が見えるようになると映像が部屋いっぱいを映し出して周りに多くいる聴衆の姿が見えてきた。ピアノの音色は依然と落ち着いていて、聴衆も微動だにしない姿で聞き惚れているようだ。

 

ピアノが急にか細くなり、またしても暗い中で手姿の映像となってピアノと手の共演が続く。そして落ち着いたリズムは変わらずメロディが静かに流れていく。最後は大人しくなって指がピアノからゆっくり離れていく。そして全体が少しだけ明るくなって聴衆の拍手が沸き起こる。