あの日、僕の家族が変わった
子どもの頃の僕は、ごく普通の家庭で生まれ、ごく普通の毎日を過ごしていた。
学校へ行き、授業を受け、放課後になれば友達と遊ぶ。
家に帰ればゲームをして、また次の日には学校へ行く。
当時の僕にとって、それが当たり前だった。
家族がずっと一緒にいることも、明日も同じような一日が来ることも、疑うことなんてなかった。
そんな僕が10歳になったある日、母親から突然言われた。
「お父さんと離婚することにした」
離婚という言葉の意味を、僕はちゃんと理解していなかった。
そして母親は、さらに僕に問いかけた。
「どっちについていくの?」
今思えば、10歳の子どもにとっては、とても重い言葉だったと思う。
でも当時の僕には、何が起こっているのかよく分からなかった。
だから、ただ母親についていった。
それが正しいのか、間違っているのかなんて考えることもできなかった。
僕にとって母親は母親だった。
一緒にいる人についていく。
ただ、それだけだった。