2009年日本インターネット大賞「日本映画部門」投票 | ひょうたんからこまッ・Part2

2009年日本インターネット大賞「日本映画部門」投票

2009年日本インターネット大賞
「日本映画部門」

毎年投票の依頼を頂いている日本インターネット映画大賞の
投票締切日が近づいて来たので駆け込みで投票します。
因みに応募締切日は1月14日(木)です。
私のようにまだ投票が済んでいない方は急いでくださいね。
まずは日本映画部門から・・・。
★日本インターネット大賞HP
★2009年日本映画投票用フォーム


[作品賞投票ルール(抄)]

 ・選出作品は5本以上10本まで
 ・持ち点合計は30点
 ・1作品に投票できる最大は10点まで

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【作品賞】(5本以上10本まで)
  「空気人形」8点
  「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」6点
  「沈まぬ太陽」5点
  「誰も守ってくれない」3点
  「おと・な・り」2点  
  「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」2点
  「サマー・ウォーズ」1点
  「風が強く吹いている」1点
  「いけちゃんとぼく」1点
  「鴨川ホルモー」1点
【コメント】
★2009年度鑑賞作品一覧
他のブロガーさんの投票結果を見ると、
観たいと思いつつ結局鑑賞を逃してしまった
『愛のむきだし』の評価が予想通り高いですね。
この作品を観ていればまた結果も違っていた気がしますが、
昨年鑑賞した日本映画41本に、
一昨年の完成披露試写会で一足先に鑑賞した「誰も守ってくれない」を足した
合計42作品を投票対象作品として上記10作品を選びました。
あまり鑑賞本数が多くない中でのランキングなので少々心苦しいですが、
私なりの選考理由を書くことにします。
<アニメ2作品のベスト10入りについて>
まず2009年で特筆すべきは、
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」「サマー・ウォーズ」
・・・このアニメ2作品の存在です。
この2つの劇場版アニメの完成度が予想以上に高く、
世界観も私のツボにドンピシャだったので、
まず最初に「ベスト10候補作品」の中に選びました。
全エントリー作品が出揃った後も考えに考えたのですが、
リピート鑑賞するほどはまってしまった「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」は
結局私の中では上位のランクインとなりました。
何故「ヱヴァンゲリヲン」 なのか。
「とにかく私が好きな作品」だったから。
細かい理屈・説明は抜きで素直な直感だけで出した答えです。
<アニメ以外の作品について>
1位に選んだ「空気人形」 は、
描かれているテーマの深さにまず心を奪われました。
もともと是枝監督は好きな監督のひとりで、
「誰も知らない」(2004)や「歩いても 歩いても」(2008)などに代表される過去の作品でも
常に私のアンテナを刺激し続けてきた存在ですが、
今回監督自ら「今まででこれほどをがっつり描いたのは初めて。」と語られていた
この「空気人形」 では今日を生きる者たちの「アイデンティティー」「孤独」「愛」「エロス」、
そして「生命(いのち)」や「死」の形を斬新な切り口で描き、
鑑賞後の心に、突き刺さるような切ない余韻を残しました。
是枝監督の物や人に対する観察眼の鋭さ、女性的とすら感じられる繊細な部分が
今回もまた随所に感じられた作品であり、
心を持ってしまった人形を見事なまでに演じきった韓国の女優
ぺ・ドゥナさんの非現実的な美しさが作品の完成度をさらに高めていたように思います。
3位「沈まぬ太陽」 は、
細部に至るまでこだわりと愛情を持って作られた重厚な作品でした。
主演の渡辺謙さんを始め日本映画を代表する実力派の俳優たちの演技が支えた
まさにこれぞ映画と言うに相応しい大作です。
最後まで安心して観ることが出来ました。
4位「誰も守ってくれない」 は、
様々な意味で私自身にものの見方を問い直すことを教えてくれた作品です。
2008年に「BOY A」 を鑑賞した時に受けた衝撃と同類のものを心にずっしりと感じました。
こういう時代だからこそ、多くの人に観てもらいたいと思った作品です。
5位「おと・な・り」 は、
「音」をモティーフに可愛らしく纏め上げられたラブストーリーで、
2009年に公開された日本映画の中で1番好きな恋愛映画です。
6位に選んだのは、
「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」 です。
女学校時代に太宰治と言う作家の小説にかなり傾倒していた私にとって、
どこか遠く懐かしい匂いのする映像作品でした。
「ずっと想像し続けた文通の相手にやっと出会えた時のような感覚」とでも言うのでしょうか。
(文学者としての才能を尊敬はしていたものの)
何度も女性と心中事件を繰り返す太宰の人間性に対し、
学生だった当時の乙女心の奥底に感じていた「別の或る感情」が、
白日の元に曝け出されてしまったような気恥ずかしさと安堵とを感じた作品です。
7位の「風が強く吹いている」 は、
出演者たちの「運動能力」に純粋に感嘆し、
ベタ過ぎるほどベタで感動的なストーリーに爽やかに泣かされた、
昨年度イチ押しの青春スポコン映画です。
今回は対象外となってしまいましたが、
主演の小出恵介君や林遣都君にも本当は何か個人賞を授与したいくらいです。
実際のレースさながらの臨場感に溢れた駅伝のシーンにも、圧倒されました。
同点で最後に選んだ「いけちゃんとぼく」「鴨川ホルモー」 は、
タイプは違いますがどちらも「普通なら見ることの無い不思議なもの」が登場するファンタジー。
前者には素直に泣かされ、後者には素直に笑わされました。
どちらもとても好きな作品です。
<ランク外の作品について>
各映画賞を続々と受賞中の「ディア・ドクター」 ですが、
好きな映画監督のひとりである西川美和監督のこの作品を、
なぜ私は今回ここに選ばなかったか・・・。
確かに評価の高さを充分納得出来る良く出来た作品だとは思います。
理由を簡単に言ってしまうと、「ディア・ドクター」 はあまり好みでなかったから。
ただそれだけの単純な理由です。
西川監督の作品では「ゆれる」 が1番好きですね。
それから惜しかったのは「禅 ZEN」
作品自体素晴らしかったし、
主演の中村勘太郎さんには新人賞をあげたいくらい熱演されていたのですが、
作品に多用されていたCGが作品の流れを止めていたように感じられました。
悩んだ末に結局惜しくも次点となってしまいましたが、
2009年に鑑賞した中で好きな作品のひとつとなっています。


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【監督賞】         
   [是枝裕和監督] (「空気人形」)
【コメント】
上の総評にも書いたように
大好きな是枝監督の作品の中でも一番好きな作品となった「空気人形」。
私にとって作品賞=監督賞であるので、監督賞は是枝裕和監督に決定です。

【主演男優賞】
   [山田孝之] (「鴨川ホルモー」「大洗にも星は降るなり」)
【コメント】
去年はこのふたつの作品でコミカルな演技を披露した山田孝之さん。
色々な姿を見せてくれるようになった最近の彼は、
浮遊感の在るとてもいい感じの役者さんになってきたように思います。
私の中でも一気に注目度・好感度が上昇しました。
本当なら「クヒオ大佐」や「南極料理人」の堺雅人さんは、
私の大好きな俳優さんですので彼も当然候補に挙げたいし、
「沈まぬ太陽」の渡辺謙さんのこの賞の受賞は誰が見ても順当な結果だし・・・。
以上の理由で主演男優賞を選ぶに当たってはかなり迷ったのですが、
今後のさらなる「変化と躍進」に期待を込めて、今回私は山田孝之さんに1票を投じました。

【主演女優賞】
   [ぺ・ドゥナ] (「空気人形」)   
【コメント】
生身の肉体を持って人形を完璧に演じることの出来るあの美しさ。
ミニスカートの下にまっすぐに伸びた足は、まるでバービー人形そのものでした。
その恵まれた容姿に甘えることなく、徹底して厳しい姿勢で演技に臨んだ彼女は、
言葉や文化の違いと言う高いハードルをしっかり飛び越え、
スタッフや監督が皆彼女に「恋」をしてしまうくらい魅力的な人形に成り切りっています。
(※参照:「空気人形」ティーチ・イン)
「空気人形」を最優秀作品賞・監督賞に選ぶ上で、
ぺ・ドゥナと言う韓国女優の存在の果たした役割は大変大きいものがありました。

【助演男優賞】
   [板尾創路] (「空気人形」「ラッシュライフ」)
【コメント】
「空気人形」の中で最も重要なテーマを背負う役柄を演じていたのが板尾創路さんです。
生身の人間と関わること・繋がることの出来ない男を切なく醜く演じ、
現代社会にごく普通に存在し蔓延する「孤独」を表現していました。
板尾さんは「愛のむきだし」にも出演していますが、
まだ観ていないこの作品での彼の演技にも興味が湧きます。

【助演女優賞】
   [中谷美紀] (「ゼロの焦点」)
【コメント】
話が逸れますが「ゼロの焦点」では、
主演の広末涼子さんの演技も光っていました。
突然の夫の失踪に悩む新妻の初々しさを上手く表現されていて、
「おくりびと」では少々違和感のあった若妻役より、
遥かにこちらの役のほうが彼女に適していたように思いました。
助演女優賞には、
その広末涼子さん・木村多江さんと共演し、
「3女優の競演」と評判になった中谷美紀さんを選びました。
実を言うと助演女優賞については、
今回はパッと思いつく人がいなかったと言うのが実情なのですが、
地位も名誉もある女性が保身のために親友さえも手にかけてしまう、
・・・あの時の切羽詰った表情の中谷さんの鬼気迫る演技を評価しました。

【新人賞】
   [AKIRA(EXILE)] (「山形スクリーム」)
【コメント】
「重力ピエロ」の岡田将生さんとEXILEのAKIRAさん、
どちらに決めるのか最後の最後まで迷いましたが、
「山形スクリーム」でのふわふわ系の演技と、
「ちゃんと伝える」を予告で観た時の演技のギャップに、
俳優としての大きな将来性を感じたので今回はAKIRAさんを選びました。
岡田将生さんは容姿も完璧ですし、
個人的に今後の活躍を最も期待している若手俳優ですが、
敢えてここで私が1票くらい投票しなくても、
新人賞・助演男優賞部門で多くの票を獲得されるだろうと予測もしています(笑。

【音楽賞】
  「僕らのワンダフルデイズ」
【コメント】
この作品、ベタですが私は泣いちゃいました。
素直に友情って、音楽っていいなあ~っ、と思える作品です。
中年バンドのお話なので、当然楽曲も良かったです。

【ブラックラズベリー賞】
  「該当無し」
【コメント】
該当無しで終わってよかった!

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【勝手に○×賞】
  [ラブリー・ヒロイン賞」麻生久美子
  「インスタント沼」沈丁花ハナメ役
  「おと・な・り」登川七緒役
  「ウルトラミラクルラブストーリー」町子役         
【コメント】
麻生久美子さんは、最優秀女優賞のもうひとりの候補でした。
今年は3本の映画で違うタイプの女性を可憐に演じていましたよね。
コミカルな役でも、ちょっと真面目な役でも、
等身大で演じることの出来る麻生久美子さんは大好きな女優の1人なので、
「空気人形」のぺ・ドゥナさんとどちらを選ぶか本当に迷った結果、
この賞を設定することにしました。
2010年も是非新たなヒロイン役に挑戦してもらって、
あの可愛い笑顔をスクリーンで見せて欲しいです。
三木聡監督の作品にも、これからもどんどん出演してもらいたいですね!
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 この内容(以下の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。

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1年が経つのは本当に早いですね・・・。
次は外国映画についてちょっと考えて投票してみたいと思います。


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