「太陽と死はじっと見つめることができない」
という言葉について、思うところを自由に500字で書きなさい。
一回目
なぜ見つめることができないのか?太陽はわかる。まぶしくて
ぼやっとゆらめいてしまうから。そう言えば僕は太陽のはっきりとした
形を見たことがない。死についても太陽から類推して考えるのが
はやそうだ。死の輪郭もまたはっきりしないのではないだろうか?
死とは何かを説明する事は難しい。生物は死にたくない、生きたいと
常に思っているのだが死や生について何も知らない。生は死の反対物
で死は生の反対物だ。同時に僕は気づく。生の死に対する優位性を
説明する論理がない。これは他人事ではない。
僕の友人にリストカットをする女の子がいた。彼女が自殺を考えた
として止めることが出来るだろうか?心理的、経済的原因を
取り除いていって死へのあこがれが残ったらどうするか。僕が生きたい
から生きるのと同様に彼女は死にたいから死ぬのだ。とりあえず
場当たり的な言葉で彼女を引き止める。ここに僕の正義が崩壊する。
僕は自分でも白々しいと思ったが、彼女に向かってこう言った。
「死を望むにしても生きていなければできない。君の死の願望は
生に依存するのではないか?叶わないから美しいのであって、死んで
から死ななければよかったと思うかもしれないよ。」
496文字