オリジナルとコピーの境界 | 陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

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この部屋の中にいるヤツに会いたいのなら もっと、寿命をのばしてからおいで


よし、『なんでもないのよ』タグ開設祝いだ。

出血大サービスしてやったれ!


書きたいことを書かせてもらうぞ。

(「問いの猥褻性」にはまってるからウザイので注意。)


あと、ちょっとぐちゃぐちゃなのは許してね。




こんな記事を読んだんだ。


□「お前らの作品は所詮コピーだ」

――富野由悠季さん、プロ論を語る (1/5) - ITmedia News

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0810/31/news118.html



最近僕が悶悶(ももん♪)と考えてることなんだけど、

オリジナルティなんてホントにあるのか?


ある程度の「偏り」なのであって、

独自性なんて傾向に過ぎないのではないか?


それこそ、シェイクスピアも、他人が作った下書きがあって

その上に流行を盛り込んだり、自分の嗜好で編集して

「ロミオとジュリエット」を作った。

強いて言うなればこの場合の独自性とは

「画風」というか、編集の仕方なわけじゃない。


その構成要素自体は、個人的体験を

データフラグメントに還元して陳腐化し

言語化したものでしょ?


それはオリジナルなの?


全部自分のソトにあったものだよ。

コピーでしょ。


すると、「作品」に独自性があるとすれば、

「画風」や編集の「テクニック」と「嗜好」だけになる。




absurdumさんも指摘してたけど、

僕達は絵画や映画やドラマや小説や音楽や

マンガやゲームやアニメや劇を観て、

その、一体何にお金を払うの?


「作品」に価値を見出すから?


アニメで言えば

ストーリー構成とか作画とかキャラクターデザインとか

色々な「テクニック」とか「嗜好」の余地があるとは思うけど、

テクニック自体はコピーしてもあまり怒られないし、

してるのを見ても特に気にならない。


「印象派」だの、「劇画調」だの、「少女漫画的」だの

定型化して共有できるよね。


すると、後は「嗜好」だ。

こればかりはコピーするのは難しく思えるし、

「作者」を見分けるための「画風」を生み出すもうひとつの

要因でもあるから、コピーは許せないような気がする。



じゃあ、「嗜好」はどうやって生まれてくるのか?


特殊な利害関心や価値観にコミットしてるから、

「嗜好」できるわけだ。


じゃあじゃあ、「特殊な利害関心や価値観へのコミット」は

どうやってしていくの?


赤ちゃんのことを考えてみると、好き嫌いするよね。

とりあえず、「体質」をひとつ挙げる。


でも、(たとえば)味覚だってソトからの影響で変わるわけだ。

それは環境の「偏り」の問題。


その環境がどういう性質の物かということは相対的に

決定される。結局はソトの問題。

外部環境を彼のオリジナルティと考えるべきかというと、

ちょっと微妙。


それは彼の価値かな?

外部環境によって、彼は金をもらえるのか?


そして「体質」はもちろん「物理的身体」に拠るモノだ。


それもある程度はコントロールできたとしても、

ソトから与えられたもの。


身体を全部「義体」に取り替えて、外部環境を

完璧に管理すれば「オリジナルティ」は消滅するのか?


No.

そこまで行っても、立ち位置によって僕/非僕

の差異は生まれる。


結局のところ、オリジナルティとはとあるローカルに過ぎず、

内部と外部が、その位置から相対的な評価によって

認識される。そして、それは常に通俗的で陳腐なものである。

なぜならば、オリジナルティとは社会の中で他者から

見きわめられる「近似」であって、ありえない共通体験の共有が

前提になっているからだ。


僕には富野由悠季の仕事は大塚英志のそれとあまり

違いが無いような気がする。


結局は、全ての作品は大衆に受けるために

過去の作品をデータフラグメントに還元し、そこから釣り針が

いっぱいついた構造を再生成したコピーに過ぎないというのが

僕の結論です。

そこに価値があるとすれば、大衆に伝わる程度に限界まで

嗜好にコミットした作品が、比較的珍しいということになるでしょう。



富野はコンテンツコンテンツうるさいけど、コンテンツこそ、

コピー以上のものになりえないでしょ。


□コンテンツ - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%84

□コンテンツとは 【contents】 - 意味・解説 : IT用語辞典

http://e-words.jp/w/E382B3E383B3E38386E383B3E38384.html


最後に、揚げ足取りをしておくと、

「単一思考が一番危険なんじゃないかと思います。」

これは脱構築できるよね。



ちなみにこれも。


□著作権保護期間は「金の問題」?

中山信弘氏や松本零士氏が議論 (1/3) - ITmedia News

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0810/31/news097.html


はっきり言って、純粋に金の問題。


著作権法にはオリジナルティと、公共性の問題が

如実に現れている。


でも、彼らには悪いけど、議論しても無駄なような気もする。

著作者へのリスペクトとかくだらないこと言ってないで、

法律は国家に帰するんだから最も国益になるような

方法をとればいいだけですね。

気に入らないならアメリカに行けばいいさ。



最後の最後に、

これから作品を作っていくうえで具体的なHowtoを

考える材料になりそうなものを紹介しておこう。


富野の言ってることにも使える部分はある。

新しい定型をつくる(発掘する)こと!


もちろん、難しいが、まあロマン^^


イノベーションを起こすには「温故知新」。

既存の価値観をぶっ壊して、古くから流通してるものの

共通項を新しい思考で掘り出したり、そこに別の視点を

盛り込んだりすればうまくいくこともあるかもしれない。




□ツンデレって、女の態度より男の鈍感さの方が重要

http://d.hatena.ne.jp/sakuraIarukas/20080501/1209654774

□ForExample...

http://d.hatena.ne.jp/sakuraIarukas/



ポストツンデレを考えよう。

クーデレ、ツンツンとかはツンデレの一部。

ヤンデレは派生だけど、ちょっと発展性がない。

(ストーリーがどうしても固定されてしまう)



まあ、みんな頑張ってくれ。


おかしいところとかあったらコメントで突っ込んでくれ。

意見感想反論罵倒なんでもいいよ