現在

これまで何度も

「借金がある」

「ギャンブルでお金を使い込んだ」


そうカミングアウトなるものを妻にしてきました


その度、切羽詰まった状態の時は本当に悔やんで自暴自棄に陥り苦しみ抜きます

人生ドン底(底つき?)、いつもそう感じていました


どれだけ苦しんでも、同じことを繰り返すのが依存症


2020年


前回の返済をするために深夜バイトをフルで週二のペース始めました

しかし半年を過ぎた頃(?)からスリップしバイトで稼ぐ金額よりも多くの借金を増やしていました

それまでに返済により借入可能枠が増えたうえに増額が容易に通ったのです

借金が膨らみ、どうしようもなくなるのは秒読み段階でした


妻からは前回のカミングアウトの際、「もう家には何も残ってない」「これ以上は何もできない」「次は離婚」と言われていた


言われなくても理解できていました


これまでのサポートが不思議なくらいでもありました



どうやったら死ねるだろう?

自宅から飛び降りる?車の前に飛び出る?首を吊る?


その場その場で片足を上げるもその次の一歩がどうしても出せず死に切れませんでした


夜な夜な布団の中で気付かれないように泣きました


返済も死ぬことも自分で何もできなければ家族から離れるしかない…これ以上道連れにはできない


家族とは離れる覚悟をしました


「独りで惨めに生きていくしかない」



その年の5月20日過ぎ


離婚の意思と合わせてカミングアウトを妻にしました


妻は随分前から私の様子から覚悟していたようです

私以上に辛く不安にさせていたのだと思います


驚かされたのが、「このYouTube見て」と差し出されたスマホでした


依存症についての動画です


妻は依存症について調べていたようです


「一緒に病院に行こ!」


予想外の展開に戸惑いましたが、本当にありがたく我慢できずに涙を流していました


これまでのカミングアウトも借金に関しては偽りなく話してきました


しかし依存症については、意志の弱さやだらしなさを言い逃れすることになるという考えが強かったので言い出せずにいました


この展開から私は以前から依存症であることは気づいていたこと、自分の気持ちを押さえつけ収入の為だけに我慢して働き続けてきたこと、弁護士に借金の相談に行く準備をしていることなど洗いざらい本音を話しました



全てを話し終えたあと自分の身体というか気持ちが軽くなっていくのを感じました


全てを曝け出し、もう何も我慢する必要はなくなった

全てを手放す覚悟をしていたのに大切な家族は残ってくれた


これ以上必要なものはない

自分は恵まれ過ぎている

その時の素直な気持ちです


心療内科・司法書士事務所の予約もすぐに終えました



それでも5月31日の夕刻、口座に僅か残っていた千数百円をネットで競艇をしました


本当に終わった!!

気持ちのザワザワ感はありましたが自由に使えるお金が全てなくなることで反面ホッとしていました


それが最後となりました



心療内科の受診と司法書士事務所への相談も終えました

双方に言われたのが、何か趣味を見つけてください


私は心の中で「それが簡単にできるなら、こんな事にはなっていなかった…簡単に言わんといてくれ…」




しばらくして妻に新たな自分の考えを伝えました


このままギャンブルをやめて借金を返済していくだけでは自分には何も残らない

ブログを作ってこの体験を書くことでひょっとしたら誰かの役に立てるかもしれない


妻は「どうぞ…ええんちゃう」


早速、自由度が高く長く続けられそうな方法を調べてレンタルサーバーを契約しWordPressを導入することにしました


普段はパソコンを触る機会もなくネットを使うのもスマホで限られた時だけの私はブログを開設すること自体が大変でした


ギャンブルで浪費したきた人生が無駄にならないように

ひょっとして誰かの役に立てるかも

そんな思いで夢中で娘から譲ってもらったパソコンの前で作業に没頭していました


たまたまですが、熱中できるものに出会えたのです


その後には筋トレにアコースティックギターまで始めることになりました


一つの歯車が噛み合うと自然と次々に動き出したように感じています



押し殺していた気持ちを吐き出せたこと

それをしっかり聞いて受けとめてもらえたこと

そこから生まれた安心感

依存症者というだけではなく、これからも生きていくための大きな財産をもらいました



この章の最後に


私なりの地獄を味わった後にこうして生きていられ、金銭的には貧しくとも幸せを噛み締めながら過ごせている日々


自分の気持ちに素直になれている今この時が求めていたものかもしれません