プロフィールにも書いてますが
好きな本に「十二国記」と言う小説があります。

碌に本など読まないが、この小説だけは何故かはまった。

幾度となく読み返してるのである。

ファンタジーに分類されるようだが
設定は日本と中国の間に異次元空間のようなものがあり
そこにはタイトル通り、12の国がある。

12の国には各々「王」が居り、国を統治するのだが
王は世襲ではなく、天よりの天啓があり、
その命(めい)を「麒麟」と呼ばれる
神獣により伝えられ、王となり玉座に座ります。

王に選ばれた人は、不老不死の命を与えられ神となる。
神となった王は、主に国政の担い国を治めることとなる。

王は選ばれた直後、神となり、実質拒むことは出来ません。

12の国はそれぞれ風土や風習などさまざまで
その場所・その時によって最適であろう王を
天が選ぶ訳であるが、王に選ばれる程の人間なので
それは人柄、志、どれをとっても素晴らしい人間

のはずなのだが、そこが実はそうとは限らない。

徐々に過ちを犯したり、民の為にならない政策をとることもある。

でも、そう言った過ちを犯すと麒麟が病むのです。

麒麟が病むと言うことは、どこか王に過ちがあるのだが
それを改めずにいると、やがて麒麟は死んでしまいます。

麒麟が死ぬと、不老不死であるはずの王も死んでしまうのです。

一度王に選ばれると、良い王であり続けなければ
天より命を絶たれると言うことですね。

正に国政は命がけです。


この様にして、基本的には12の国
それぞれに王と麒麟が存在するのですが、

王が長く統治している国と、頻繁に変わる国があり
長く統治出来ていると言うことは、それだけ良い王であり
頻繁に変わると言うことは、民を虐げる悪い王と言うことになります。

良い王の居る国は、緑が茂り、作物にも恵まれ
民は幸せに暮らせますが、

良くない王、実際にはすぐ死んでしまうので
王が不在の国と言うことになりますが、
王が居ないと、不思議なことに天災が多発し民は苦しみます。

この様な背景が基本設定とした上で、
様々な議題をテーマにした小説なのですが、

この自然の摂理と言いましょうか、
どこか今の日本と通じるところがあるような気がして
ちょっと気になったので調べてみました。


今の国政は日本国憲法が制定された後のシステムだと思いますが、
そのきっかけとなる世界大戦から見てみます。

第二次世界大戦が1939年から1945年まで、
その戦争終盤の各年に以下の震災ありました。

1943(昭和18)年9月10日 鳥取地震 7.3 死者1083人
1944(昭和19)年1月27日 東南海地震 7.9 死者1223人
1945(昭和20)年1月13日 三河地震 7.1 死者23063人


その後、終戦直後、連合軍の統治下の年となりますが・・・

吉田茂 1946年5月22日 - 1947年5月24日 日本自由党総裁
1946(昭和21)年12月21日 南海地震 8.0 死者1330人

芦田均 1948年3月10日 - 1948年10月15日 民主党総裁
1948(昭和23)年6月28日 福井地震 7.1 死者3769人


その後、自民党による長期政権が始まるが、いよいよ雲行きが怪しく
政権を奪われることとなり、連立政権やら何やらとゴタゴタする。

すると・・・

村山富市 1994年6月30日 - 1996年1月11日 日本社会党委員長
1995(平成7)年1月17日 阪神大震災 7.2 死者6279人。

その後も連立与党の体制を組みつつも、安定した政治となるが
小泉政権終了後、急遽荒れだし、民主党に取って代わる。

菅直人 2010年6月8日 - 現在 民主党代表
2011(平成23)年3月11日 東日本大震災 死者・・・


上記、死者の数で区分けるのは不適切かもしれないが
戦中から戦後の1000人以上の死者が出た大地震です。

大戦末期の立て続けの大地震、
戦争自体がまさに最大の政治的失策で、
今の日本の根底となる出来事だと思います。

その後の連合軍に支配されていた数年間にも地震は起こりますが

不思議と自民党長期政権時代には大きい災害はなく

1993年、自民党が野党となって間もなく、阪神大震災

そして、また10年少しの自民連立政権が続き

2009年、再び野党へ転落、間もなく、東日本大震災・・・


これは単なる偶然でしょうか。

良くも悪くも長期政権が実現するというこは
無難な国政が行えていると言うことだと思うのです。

どの政党が良い悪いの問題では無く、
国政が乱れると、天災が起こると言う図式が
成り立っているように思えてなりません。

誰かが喜んだり、得したり
そんな政治が良い政治だとは思えません。

小さい不満があろうとも、大きな過ちのない政治が
良いのではないでしょうか。