僕はトリマーという仕事をやっていますが犬に噛まれることはあまりありません。
トリマーやってるとボディランゲージやカーミングシグナルというものが肌感覚で分かってくるのか、昔のペーペーの頃に比べると全然噛まれなくなりました。ボディランゲージというのは体で自分の気持ちを表現するってことです。嬉しいと尻尾振ったり飛び跳ねたり。人間でいうと恥ずかしいと頭をボリボリかく的なやつです。カーミングシグナルというのは表情で自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちに対して表情でアクションを起こすことです。広角が上がったり耳をシュンとさせたり。人間で例えると嬉しいと笑顔になりますよね。相手が笑顔になるとこっちも笑顔になってしまいますよね。こういったことが該当します。
僕はよくトリマーの手は口ほどにものを言うとか言いますけど、設備うんぬんはもちろん犬の扱い方なども手を見るとそれなりのバロメーターの役割を果たしてくれます。
かと言って噛まれたことのないトリマーは本当に稀でしょう。
みんな痛い思いをしながら一人前のトリマーになっていくんじゃなかとですね〜。
僕も犬に噛まれた経験はもちろんあります。
ジャイアントシュナウザーという犬がいてですね。
人気犬種のミニチュアシュナウザーがいますが
あれの大っきい版と思ってもらえたらしっくりきます。
どれくらい大きいかというと
ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーくらいですかね。
コイツに顔面噛まれたことあるんですよ。
専門学生の時ですからもう10年以上前になりますがね。
基本的にシュナウザーは穏やかな気質な子が多いですが、テリアの血が入っているのでどこかのタイミングでスイッチが入ったりすると手がつけられなくなったり、生まれながらに気性が荒い子が稀にいたりするんですね。
で、専門学校の練習犬として来ていたジャイアントシュナウザーくんがまさに稀に見る気性の荒いタイプだったのです。
で、これは完全に油断していた僕も悪いのですが、犬舎の中を掃除している最中にそのジャイアントシュナウザーくんが後ろにいることに気づかず振り返ったのですよ。
中腰になってちょうど同じ目線で目が合いました。顔と顔の距離が20センチもないくらいだと思います。
基本的にどの犬もですが、いきなりこの状況になった時は犬は喧嘩売ってんのかなと思ってしまいます。
図らずもそのような状況になってしまった僕は、左頬に噛みつかれました。
単なる威嚇だったのでしょう。
本気噛みだったら僕の顔は目や頬骨に深刻なダメージがあったはずです。
でもめっちゃ痛かった。
最初何が起きたのかわからなかったですから。
顔面に金属バットを思い切りスイングされたような衝撃を受け僕は尻餅をついて、顔の激痛にただただ悶えていたのを覚えています。
その後、先生がやってきて応急処置をしてくれて事なきを得ましたが、犬との接し方には十分気をつけようと思いましたね。
痛みはそれから一月ほど引きませんでした。
顔にも歯形がくっきりとついて、いまだに少しだけ傷跡は残ってますがね。
それよりも残念だったのは僕の顔です。
顔面を傷モノにされる以前の僕は
丹波市内一の絶世の美男子と評価されており
例えるなら
反町隆史と生田斗真と鈴木福くんのぽっちゃり感(当時はマルモのおきてが流行していた)を足して2で割ったようなクール&キュートの両刀使いのわがままフェイスと称され
ゴミだらけの汚い川を20秒見つめるだけで一級河川に早変わりするだろうと言われていました。
ところがどっこい、みなさんご存知の今の顔になっちゃったわけです。
今では決めポーズをしても通りすがりのおっちゃんに鼻で笑われる程度となってしまいました。
汚いゴミだらけの川を見つめても当然何も起こらず、それどころか俺の目の前でゴミを捨てる奴が出てくる始末。
みんな!
俺みたいにならないよう、犬との接し方には気をつけようね!!