気が付けば技術士二次試験の筆記試験まであと2ヶ月足らず・・・

これまで人口減少や持続可能性、自然災害対策など、いろいろな課題から社会資本整備を考えてきましたが、(何せ、4年連続で受験してますから・・・)当たり前のことですがすべて震災前にまとめた私なりの考え方で、あらためてそれらを読み返すとなにか空々しいような、机上の空論のように思えてしまいます。


3.11の「それ以前」と「それ以来」では、明らかに違っているものがあります。社会全体を覆う空気とか、優先すべき事柄が。当たり前ですよね、これだけ死者行方不明者が出て、100日を迎えようとしているのにいまだに避難所暮らしをされている方が大勢いて、国のエネルギー政策から産業構造から揺らいでるのですから。


さて、私は今年の試験で「社会資本整備に関する私の考え」を自信をもって書ききれるやろか。


三輪A「お前、技術士として、東北の被災した人の前で自分の社会資本整備論、語れるか?福島県の人の前でエネルギー政策語れるのか?どこぞに書いてあったそれらしいこと、あたかも自分の意見のように喋るだけとちゃうんか?そこに誠意とか自信をこめられるんか?」


三輪B「・・・一応、、、がんばります・・・。」


悩める中年、確固たる指針が欲しいです。誰かに「何を頼りないこと言うとんねん!お前も土木屋やったら、しっかりせえ!」といって欲しいです。


そこでこんなの読みました。

「列島強靭化論 -日本復活5ヵ年計画- 藤井 聡」 (文春新書)


著者の藤井先生、土木計画学・交通工学が専門の京大の現役教授です。

ブックカバーの写真を見ると学者というより、同じ土木屋でも、むしろヘルメットと安全靴で「ご安全に!」とか言ってそうです。雰囲気あります。

兵庫Eで一番の「ヘルメット男前」を自負する私も、先生には負けそうです。

惚れました藤井先生。あんたはオトコや。(・・・ま、女性でも惚れたと思うので、「あんたは人間や!」ってあたりまえか・・・。)


あまたテレビなんぞでいろんな学者があいまいなこと言うて、政治家がどっち向いてるのかわからんような中で、今みんなが学者に本当に聞きたいのは、現在から未来を見据えて、「今これせな、アカンねん」というはっきりした言葉やったんです。ありがとうございました。迷いもとれそうな気がします。

ちょっと、いまどきの若者チックに呼ばせて下さい。「ネ申」と。。。(・・・人間やったり、神さんにしたり、ワケわからんな、オレ。)


技術士試験に関係なく、土木屋さんに関わらず読んでみて下さい。

「公共事業」に関する意識が変わってくると思います。

なお、著者はこの本に関しての印税を放棄され、文芸春秋社を通じて被災地に役立つことに使われるそうです。


但馬支店 三輪