とある公園に遺棄されたミニチュアダックスの女の子

センターに収容されたけど、小型の純血腫だし、人気のクリームダックスだし、譲渡犬に残れるだろうと思ったら、目が緑色だから目の病気かもしれないとのことでまさかの判定落ち。
センターで譲渡犬に残れないという事は、命のカウントダウンが始まるという事です。

ダックスちゃん、ピーンチ!

小型犬を保護できる方いませんかーの依頼に、はーいと手を上げて、いそいそと迎えに行きました。


さて、やって来たダックスちゃん。あまり若くはないようです。10歳くらいかなぁ。我が家のワンコともニャンコとも何の揉め事もなく、膝蓋骨脱臼はあるもののニコニコと散歩して、モリモリとごはんを食べて、ヘソ天でグースカ寝る中々肝の座ったダックスちゃんでした。

ダックスちゃんの仮の名前は「メルシー」
ご存知の通りフランス語でありがとう。
収容犬をなるべく処分しない取り組みをしてくれているセンターの所長さんや職員さん達に「ありがとう」のメッセージを送りたくて命名しました。



メルシー、通称メルさんはちょっと困った問題もありました。嫌なことをされるとお口が出るのです。口まわりを触ると唸り、歯なんぞを見ようものなら即、噛み付きます。耳の中に炎症があるので洗浄したいのですの、もちろん噛みにきます。カラーをつけたり、後ろから首輪を持って抑えたり、ドキドキしながら耳の洗浄をしました。


さらにメルさんは、やはり目に問題がありそう。昼間はいいのですが、夜になり、暗くなると 見えないようで歩きません。室内でも暗いとぶつかります。

かかりつけ医に相談すると、目の専門医を紹介してくれました。そこでの診断は進行性網膜萎縮
医師からの説明は、進行性の病気で治療はできないこと、これから視力障害はもっと進行して、最後には失明すること、白内障を合併するが網膜が変性しているので、白内障の手術をしても視力は戻らないことでした。



里親募集もしましたが、目が悪くて、膝蓋骨脱臼もあって、年齢も若くはないメルシーは、何度譲渡会に参加しても、いろんなサイトに募集記事を載せても、全く希望者さんからの連絡はありませんでした。

保護から数年が過ぎた時、我が家は引っ越しをすることになりました。これを機にメルシーは保護犬から脱却することになります。

                                                    つづく


当ボランティア団体はシニア、老犬も沢山います。歳をとったら、もう懐かないなんてありません。一緒にすごす時間は長くはないかもしれませんが、だから一瞬一瞬が大切で、毎日愛おしいのです。
シニア犬にもセカンドチャンスを。
又の名を、teamヨボヨボの保護っ子達を見てね。