キャリアコンサルタント夢現塾の鈴木です。
皆さんは、ストレスとどう向き合っていますか
ストレスの対処法については、自分の趣味を持ったり運動をしたりなど、様々な対処法が紹介されていますよね
現代社会は、経済的に豊かになり科学技術も高度に発達し、より便利で快適な生活が実現しているわけですが、「ストレス社会」ともいわれています。
この「ストレス」、皆さんは「悪しき物」という捉え方をしていませんか?
ストレスは悪しき物?
確かに、ストレスは心身共に悪影響を及ぼすことが多々あります。
ストレスの影響が体に現れる病気の代表的なものに心身症があります。
具体的には、頭痛、腹痛、下痢や便秘、吐き気といった症状です。
最近は「過敏性腸症候群」と診断される方が増加しているようですが、多くの患者で発症時にストレスが見られるようです。
しかし、ストレスについて心理学者のマリア・クラムは、自身の行った実験から「ストレスをいいものだと思っている人」はうつ状態になりにくいし、人生の満足度も高いとしました。
また、スタンフォード大学の心理学者ケリー・マクゴニガルは、ストレスはモチベーションと活力を与え、集中力を高め、個人の成長を触発すると主張しています。
そして、ストレスを正面から受けとめようとする人に比べて、ストレスを避けようとする人々は、不安や気分の落ち込みを感じやすく、社会的幸福が低下し「人生の意義」が失われてしまう危険性が高いと警告しています。
挑戦反応にはストレスが必要
ここまでの話をまとめると、ストレスを0にすることはできませんが、それをどの方向に向かわせるか、どう利用するかによって人生の満足度を向上させることができるということでしょうか。
こんな調査もあります。
イギリスで9000名を10年にわたって調査した結果では、
目的意識や生きがいがある人ほど、ストレスは大きいものの、死亡率は30パーセントも低く、長生きしていたというものです
「ストレスは何らかの形で有益なものだ」と捉え直すだけでも、効果的になりそうですね。
更に、ストレスは試験や試合といった緊張する場面でも感じますが、こういったストレスがかかる場面において反動的なエネルギーに変換することが可能です。
これは挑戦反応と言えるでしょう。
ストレスがかかったときは、自分の不安や緊張を言い換えて、前向きに考えることが重要です。
アメリカのロチェスター大学の研究では、不安や緊張により成績や成果が高まるという結果が報告されています。
試験中のストレスは「悪い結果をもたらすもの」と認知するのではなく、「うまくいく材料」と理解して臨むことが良い結果につながるのだと思います
一つ注意をしておくと、もちろんこの挑戦反応は、今の環境のまま使い続けないといけない訳ではありません。転職・起業という選択肢もありますし、実害があるのであれば避ける方向に動いていった方が良い場面もあるでしょう。
ただ、実害のないストレスであれば、それを極度に恐れすぎず積極的にストレスを受け入れる方向に進むべきと言えるのではないでしょうか。
前向きになれない要因
そんな事を言っても、ストレスを前向きに捉えるなんて難しい!
そう言われる方もいると思います。
ストレスを前向きに認知できない要因として
「他人軸」で考え行動している
ということが考えられます。
他人軸で行動している人は、他人の評価が気になります。
いかに自分が前向きに捉えていても「他人」の評価を前向きにすることは出来ません。
その結果、色々場面でストレスを感じやすくなり、「闘争」よりも「逃走」の反応が強くなってしまうのです。
自分軸を持つ=自分の価値観を知る
解決方法としては、
「他人軸」が行動するのではなく、
「自分軸」で行動することです。
「自分軸」を持つことは、自分の価値観を知るということです。
価値観とは、
「その人が大事・大切にしているものの見方」と言い換えることができます。
例えば、
皆さんの人生で、一番努力した経験はどんなことですか?
このような問いから自分の価値観を見つけることができます。
価値観を書き出していると、自分でコントロールできないことが価値観の中に入ってくることがあります。
例としては、
「お金持ちになりたい」「人から尊敬されたい」などの価値観です。
これらは、自分の行動でコントロールすることができません。
このような自分でコントロールできない価値観を重要視している場合、不安や落ち込みなどネガティブ感情が増加するといった研究もあります。
上記のような場合、
「それは何故?」
「手に入れたらどうしたい?」
と自分に問うてみることが効果的です。
例)お金持ちになりたい
(それは何故?)
➝生活が楽になり安定する 【安定】
(手に入れたらどうしたい)
➝自分の好奇心に従って、自由に買い物をしたい 【好奇心】【自由】
このように自分の価値観は何なのかを知ることで、「自分軸」で行動を起こすことができるようになります
価値観という芯を持った人はストレスに強い
スタンフォード大学の実験で次のような実験があります。
A その日の良かった出来事について日記に書いて下さい。
B 自分にとって一番重要な価値観を考えて、そのために、どんなことをしたのか日記に書いて下さい。
このような2つの問に答えてもらった結果、
Bのグループは、Aに比べて健康かつ精神的にも調子がよくなり、ストレスの抵抗性が大きくアップしたそうです。
自分の価値観は、ビルでいう鉄骨のようなもの。
価値観について、はっきり意識するだけでストレスにも強く快活に生きられるようになります。
ありたい自分のためストレスと共存する
生きるということは、自分の望む方向に進み続けることです。
進んでいれば何らかの障害物は出て来ます。
そこでストレスは前向きなエネルギーになると思える人は、挑戦反応や思いやり反応に変えて仲間と頑張ったり、仲間を増やしたりできます。
悪い物と捉えると、進むほど障害はあるから「自分はここにじっとしていよう」という選択になってしまいます。
しかし何もしなければどんどん時が進み、今までの人生で何もできなかったという最大級のストレスがやってきます。
目の前の苦しみに逃げることが、大きな苦しみにつながってしまいます。
もちろん簡単ではないと思いますが、目の前の苦しみに対して「悪」という認知を「良」という認知に変えることで、幸せな一面も発見できるのではないでしょうか
「ありたい自分」には「ストレス」が付き物です。
しかし、ストレスを過度に恐れて「ありたい自分」を手放すのは残念な事だと感じます。
上手に共存しながら、前へ一歩でも進んでいけると良いですね
ご自身の価値観を考えてみませんか?
今回は、ストレスを前向きに捉えることについてお話しました。
そして、その認知を作るために、自己理解、特に価値観の理解が欠かせません。
しかし、この価値観の理解は一人では簡単ではありません。
意識的に探索をしていく中で、霧の中からぼんやり見えてくるようなものだと感じています。
キャリアコンサルタント夢現塾では、ご自身の価値観について考える手助けをさせていただいています。
夢現塾の自己理解プログラム
当塾の自己理解プログラムでは、経験の棚卸を行い、強みやスキルを明確にしていくコースです。
自分の価値観への理解を深めながら、自分軸を作っていきます。
(特にお勧めの方)
・就職活動をお考えの大学生の方
・転職をご検討の方
・将来に漠然とした不安を感じる方
・ご自身に自信を持てない方
(コース)
・自己理解プログラム(お試しプラン・3回)¥25,000
・自己理解プログラム(ライトプラン・5回)¥42,000
・自己理解プログラム(レギュラープラン・10回)¥77,000
・自己理解プログラム(スペシャルプラン・16回)¥12,0000
(内容)
●3回・・・これまでの経験から強みやスキルについての棚卸しを行い整理することで自己理解を促します。(約1~2か月)
●5回・・・上記に加え、性格・価値観についての自己理解を深め、今後のキャリアプランを設定します。(約2~3か月)
●10回・・・上記に加え、キャリアプラン実現に向けた行動計画を立てモニタリングを行います。(約5~6か月)
●16回・・・上記に加え、行動のフィードバックを行うとともに更に今後の計画の修正を行います。(約7~8月)
※詳細の問い合わせ・質問などありましたら下記よりお問い合わせ下さい。
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