花言葉ってありますね。
僕が好きなカタクリの花の花言葉は、初恋、寂しさに耐えるです。
お酒にもあります。カクテル言葉です。

例えば、アーネスト・ヘミングウェイが愛したカクテルの王様マティーニのカクテル言葉は知的な愛です。
ギムレットのカクテル言葉は、長いお別れ。
レイモンド・チャンドラーの人気小説シリーズに登場する名探偵フィリップ・マーロウの名セリフに、
ギムレットには早すぎる、というものがありますが、
お別れするには早すぎるぜ、という意味です。

メロンリキュールを使ったカクテル、グリーンアイズ
(緑色の瞳)のカクテル言葉は、見つめないで、です
アイスランドにはグリーンアイズの方が多いです。
グリーンアイズの女性を見たことがありますが、余りの美しさに見とれてしまいます。
風と共に去りぬのスカーレット・オハラを演じた
ヴィヴィアンリーはグリーンアイズです。
トム・クルーズもグリーンアイズです。

日本生まれのカクテルもあります。雪国というカクテルです。カクテル言葉は恋を占うです。

カクテルの女王マンハッタンのカクテル言葉は、
切ない恋心です。
珈琲を使ったカクテルもあります。
アイリッシュ珈琲です。このカクテル言葉は女性が男性を誘う時に使われるとも言われています。
カクテル言葉は、あたためて、です。

そもそも洋酒の違いをご存知ですか?
原材料によって変わります。

麦等の穀物が原材料なのがウイスキーです。
ウイスキーは作られた土地によってスコッチウイスキーなどの名称になります。日本のウイスキーはジャパニーズウイスキーと呼ばれています。

とうもろこしが原材料なのがバーボンです。

ブランデーはフルーツが原材料です。
一般的なブランデーはぶどうが原材料。
サクランボが原材料だとチェリーブランデーになります。

ウォッカはじゃがいも、大麦、ライ麦を原材料とし、
白樺の炭で濾過したもの。

ジンは原材料はウイスキーとほぼ同じで、西洋で広く生息しているジェニパーベリーという西洋ネズの木の実を使用したもの。

カクテルはMixed Drinkのことで、飲み物に何かを混ぜた物であり、上記洋酒をベースに作られる物が多いです。
僕が大学1年生だった1980年は、まだ焼酎が今の様に一般的な物ではなく、酒と言えばビール、日本酒
洋酒、そしてカクテルがメインだった。

その日、僕は茉莉子さんの買い物に付き合って新宿にいた。
朝食が遅かったため、ランチはフルーツパーラーで食べた。
茉莉子さんの買い物が終わり、僕たちは東口の紀伊国屋に行き、お互いに探したい本を探した、
その後、渋谷の東急ハンズで買い物をし、夕飯に
2人でパスタを食べた。

渋谷駅に向かって歩き始めると

茉莉子
「夕飯ご馳走してもらったから、私が1杯ご馳走してあげる。鈴原はカクテルは飲むの?」
「ハイボールくらいしか飲んだことないなぁ。」

茉莉子さんはカウンター席だけのショットバーに連れて行ってくれた。僕はカクテルのメニューを見た。

「スクリュードライバーにする。」
茉莉子
「じゃあ私はワインクーラー。
鈴原、良いの選んでくれた。スクリュードライバーのカクテル言葉は、あなたに心を奪われた、よ。
私が頼んだワインクーラーのカクテル言葉って何だと思う? 私を射止めてよ。」

カクテル言葉なんてあるんだ、と思った。

「僕もワインを使ったカクテルを飲んでみたいから、
キールにする。」
茉莉子
「じゃあ、私はカシスソーダにする。
鈴原、いい感してる。キールのカクテル言葉は
あなたに会えてよかった、よ。
私が頼んだカシスソーダのカクテル言葉は、
あなたは魅力的、よ。」

ワインを使ったカクテルも美味しいと思った。

茉莉子
「鈴原、もう1杯飲みましょう?
ねえ鈴原、本当にいい感してる。二度あることは三度あるよ。もう1杯、頼んで。」
「ホーセズネックにする。」
茉莉子
「そう来たか、鈴原、ナイスよ。
私はシェリー酒を単体で頼む。」

ホーセズネックも美味しいと思った。
茉莉子さんはシェリー酒をひと口飲んで、

茉莉子
「ホーセズネックのカクテル言葉は、運命よ。
シェリー酒のカクテル言葉と言うかお酒言葉はね、
今夜あなたに全てを捧げます、よ。」

そう言った茉莉子さんは、胸が張り裂けそうなくらい
セクシーだった。


つづく