職場の休憩室にて座るイスは、人によって場所が決まってくる。


大体同じメンツ。向かいにはいつものジジイ、あの端にはいつものうるさいババア達。「視線恐怖症」故に、自分と向かい合って座っている人達が不快すぎる。


私も密かにお気に入りの場所があった。しかし最近、随分くたびれた派遣に奪われるようになった。推定30〜40代の男。


私は早めに出社しているが、奴はさらに早く来ていて、頭を垂れて寝ている。スマホを持っていないのだろう。もう寝るフリしかできないのかも知れない。


にじみ出る底辺感や悲壮感…決して他人事のように思えない。ただでさえ低いテンションはさらに下がり、不快指数がグンと上がる。


これが「同族嫌悪」というやつか…と、全く知らない人を勝手に底辺認定する底辺な私であった。