自分が年を重ねるごとにあなたへの愛の形が変わってきています。

 

子供の頃、夜に吹く強い風が苦手だった私。そんな時あなたの甘い香りのする手は絶対的な安心感でした。

お気に入りのペンダントの鎖が絡まって泣きそうになりながら渡すとスルスルと何事もなかったように解いてくれた手はまるで魔法のようで私もいつかこんな手を持つ大人になりたいと思っていました。

 

時が少し経ちあなたの持つ独特な「美意識」や「調和」が思春期の私たち姉妹を妙にイライラさせた時期がありました。私たちの反抗的な態度にもただただ黙々と「やるべきこと」を丁寧にして私たちに見せていましたよね。

 

 

私たち家族を襲った災難やあなた自身が大病を患った後も動じない強さ、前を向いて歩いていく生き方は強く強く私の記憶に残っています。

そしていつも何かしら学びに変えていましたね。

自分を無理強いするようなポジティブシンキングでもなく、苦しそうではなく、「こんなものだ」と諦めるのでもなく淡々と現実を受け入れ、その時出来ることを一生懸命にして生きていました。

 

そしていつもいつもどんな人生のステージであっても

「今が一番幸せ」と口にするあなた。

その昔はその言葉を聞くたびに時として「また始まった。。。」と少々呆れるような、そして揶揄うように私たち家族はあなたを笑っていました。

でも今やっとそのことが理解できます。

「今を生きている」、「今を生きる」ことは人生に置いてとても大切で幸せになるキーワードだと言うことを。

 

 

毎日を’ご機嫌さん’でいるという強さ、笑顔の影響力。

‘愛すること’の楽しさ、好奇心旺盛な可愛らしさ。

人としての色気、そしてなによりも全てが完璧ではないという素晴らしさ。

 

これからもあなたの過ごす一日一日から多くのことを学んでいきます。

 

たおやかで美しいあなた、お誕生日おめでとうございます。

新しい年も健やかにお過ごしください。

 

あなたを母に選んで生まれてきたこと、私の喜びです。