DEZERTに関しては新規ですけど死ぬほど聞き込みました。なんというか、なんとも人間臭かったり、ポエム的な要素もあり、色んな側面が見えるバンドだなって思います。そのいろんな側面をちゃんとライブで表現するあたりが彼らの凄みかなって思います。

その中でも最近はベースのサズくんのピアノで千秋くんが歌うというスタイルでライブで演奏される「遭難」を解釈していきたいと思います。

初期の名曲になるのではないのでしょうか(まだまだ若手の彼らには初期とか後期はまだない気がしますが…)  

なんといっても千秋くんはほとんど恋愛の歌を書かないイメージなのでかなり珍しい曲だと思います。 完全な独断と偏見で解釈していきたいと思います

【歌詞】
重なった肌と肌で語るレプリカが混ざる一時間もわたしが望んだはずなのに目覚めるのが怖かった
見慣れた世界こんな明るいっけな

【解釈】
本編を通して女の人目線で語られてます。 
冒頭で体だけの関係を望んだ女の人の葛藤が描かれています。レプリカとは偽物という意味なので行為の最中に垣間見える相手の嘘と捉えます。

【歌詞】
伝えたいことも言い出せない 声帯ならもう潰してよ 遠ざかる貴方の指からは違う蜜の感触が
求めたから?見抜いていたから?

【解釈】
言いたいことが素直に言えない自分への自己嫌悪かな。それにうすうす気付いている相手から自然と距離を置かれてる状況ですね。そして別の人の元へ行く。相手はなかなかするどい人なんですね(笑)ここで思ったのがこれは千秋くんが女目線で書いたのか千秋くんはここに登場してくる「貴方」なのかということです。私の想像だと後者なのかなと思います。千秋くんの実体験かはわかりませんが…

【歌詞】
最愛でもなく温もりでもない微熱が苦しすぎてこの狭い部屋で遭難しました だから今だけ見つけ出して

【解釈】
サビのところです。貴方の彼女でもなくそこまでの愛もない関係が苦しすぎて貴方が来るこの狭い部屋は自分の部屋なのに居場所がない。という解釈です。 今だけ見つけ出してと言っているのでまだこの主人公は相手に未練があるようです。

【歌詞】
あなたに触れるたび行き場を失う私はそっとこの部屋に鍵をかけました。

【解釈】
このままではダメだと思い、貴方との別れを決心します。

【歌詞】
思い出すだけで生きていける気がしたの だけどそれは私を壊した 気付いたらもうこの部屋の空気はなくなって起き上がれない私は溶けて消えてしまうから 誰かノックして 一度でいい 優しく 私を呼んで

【解釈】
二番のサビ。書いてある言葉そのままの意味だと思います。誰か私を救い出して欲しいという気持ちが伺えます。ここがこの曲の難しいところで歌詞に登場する「部屋」とは貴方が会いにくる私の部屋なのか、私の心の中を表現してるのか。一番は前者で二番が後者になると思います。

【歌詞】
さよならでもなく再会でもない未来を選んだ朝すごく眩しくて あなたのその香りもおかしな癖すべてまだ微熱が残るこの部屋に閉じ込めておくよ
だから渡したそのスペアは使わないから返さなくていい

【解釈】
この表現には痺れました。さよならというほどの関係ではないけどもう二度と会わないという関係の浅さを嘆いているように思います。別れを選んだ今もまだ貴方への気持ちが残っているのが伺えます。最後のスペアは渡さなくていいというのはスペアキーだと伺えます。これは貴方がまたこの部屋に来たら受け入れるかもしれないということかもしれないですね。未練たらたらです。

【考察】
内容としてはセフレの相手の歌になります。(笑)ネットでは練炭自殺の歌という説もありましたがそこまでの表現は見当たらなかったのでただの都合のいい女の人の末路(笑)の歌なのかなぁ。
ただ表現方法や言葉選びが秀逸なのですごく綺麗な歌になっている印象があります。こういう曲をまだワンマンをそれほどしてない時期に世に出しているというのには凄いポテンシャルを感じます。