ソウルミシュランガイド、ビブグルマンに
5年連続紹介されている冷麺店。
1986年にオープンした豚カルビの有名店
「ビョッジェカルビ(벽제갈비)」の
人気メニューであった冷麺を1993年、
セカンドブランドとして立ち上げたのが
冷麺専門店「ポンピヤン」。
最高級の韓牛・韓豚ベースのスープと
蕎麦粉80%の麺が特徴。
グルメ番組に何度も紹介されてる人気店だが、
特に美食家からの評価が高い。
その後ビョッジェグループはポンピヤンを含め
国内外に30店舗以上を有する外食ブランド企業に成長。
「ビョッジェカルビ」の豚カルビ(돼지갈비)
(写真はビョッジェHPから)
2年前の夏、
パンイ店(방이점)の行列。
お値段はりますが、
焼肉屋から始まっただけに肉のメニューが豊富。
パンイ店で食べた水冷麺。
W14000
真鍮の器。
高級感あります。
こちらは昨年訪ねた新ヨンサン店(신용산점)
百貨店やショッピングモールにも多数入店していますが、戸建て店舗は外観も立派でファミリーでの会食にも人気。
新ヨンサン店、個室の壁にお店のヒストリーが。
「ビョッジェカルビ」創業時の写真と
冷麺業界では伝説の人、
キム・テウォンシェフのパネル。
実はポンピヤンが冷麺店として飛躍したのは
このキム・テウォンシェフによる功績が大きい。
2002年、
老舗冷麺店「ウレオク(우래옥)」から移籍。
当時70代だったキムシェフは、
それからも休むことなく
その道60年のノウハウすべてを注ぎ込み、
作り上げたのがポンピヤンの冷麺。
「ウレオク」を継承したスープは
最高級の韓牛・韓豚の厳選された部位で煮出し、
麺は蕎麦粉の配合をどんどん増やしながら、
ついに行き着いたのが蕎麦粉8割。
蕎麦粉2〜3割が当たり前だった当時としては
麺が秀逸と冷麺マニアの間で評判に。
本家平壌にはなかった
蕎麦粉8割麺という新しい
”ソウルの平壌冷麺”の誕生です。
以降、
ソウルの新興冷麺店では蕎麦粉8割がトレンドとなり、今では10割そばまで味わえるようになりました。
薄味。
確かに塩分は少ないのですが…
スープを覆う薄い肉脂が見えますか?
煮込んだ上質な牛肉の濃厚な旨味が口の中に広がります。
トッピングは
牛肉スライス、白菜の水キムチ、錦糸卵。
麺は蕎麦粉80%。
冷麺の麺というよりは、
日本のそばに近い。
噛むほどそば風味豊かで美味しいです。
冷麺店の定番、ハサミはいらない。
前述の通り、この店はもともと焼肉が有名。
それもタレを揉み込んだ豚カルビ。
焼肉と一緒に、
あるいはシメに冷麺を食べるなら、
この味がちょうどいい。
スープの旨味、麺の風味を引き立て、
焼肉との相性抜群。
薄味スープには理由があった!
肉出汁スープとそば粉ベースの麺。
このシンプルな組み合わせなのに、
老舗のそれとは違う、
別次元の冷麺。
いわゆる”冷麺”という意味では
好みが分かれるかもしれないけど、
冷麺好きなら一度は食べるべし。