韓国でもトンカツはみんな大好きな定番メニュー。
でもトンカツではなくて”トンカス(돈까스)”なんです。
韓国トンカツの歴史は古く、
日本のトンカツの調理法が伝わったのは1930年代。
その後、60年代になって、
キョンヤンシク(경양식/軽洋食)、いわゆる洋食屋が流行し、
そこで提供された料理が”トンカツ”でした。”ツ”を正確に発音できるハングルがないので、
韓国人に聞こえたもっとも近い音、
”ス(스)”を用いたのでしょう。
そうして”トンカツ”が”トンカス”として、
一般庶民にも広く普及したのです。
”トンカス”といえばナムサン(남산/南山)です。
ナムサンタワーの麓に昔ながらの味が食べられると
人気のトンカス通りがあります。
中でも有名な店がここ、
「元祖ナムサンワントンカス( 원조남산왕돈까스)」。
1977年創業から変わらぬ味を保っています。
ワントンカス(왕돈까스)10500ウォン
叩いて伸ばした豚肉を揚げるので、特大です。
両手の平くらいあります。
トンカツソースではなく少し甘めのデミグラス風ソースで食べます。
キャベツ、ライスもワンプレートに一緒盛りです。
付け合わせに青唐辛子と味噌が出てきます。
”トンカス”は洋食屋から広がった料理なので、
ナイフ&フォークで食べます。
今では和食のトンカツ屋さんが大人気で、
割と美味しいトンカツをいつでも食べられるようになりましたが、
昔懐かしのこの味に郷愁を覚える人が多いとか。
日本のラーメンやカレーのように、
どこかの料理が外国に伝わって、
名称や調理法が少しづつ変形していくって、面白いですよね。
韓国の”トンカス”を是非!
원조남산왕돈까스
ウォンジョナムサントンカス