おおげさかもしれない。それでも、真剣に世界のことを考えた2時間半だった。
「争い」という人間の一面に明確に触れた内容で、かつてこれ程まで心震えた作品は、ない。
アフリカという地球の反対側で繰り広げられる「素朴な暮らしの中の小さな幸せ」と「人間の欲望の渦」の狭間で巻き起こるCONFLICT。
目を背けたくなる光景を目の当たりにしながらも、真実を受け止めなければならないとする義務感のようなものが自分の中に生まれてくる。
国籍や肌の色、自分の無力さと矛盾に苦悩するジャーナリスト。
自我を封印し、自分の父親に銃を突きつける子供。
アフリカとうい巨大な大陸の中に溢れる喧騒と静寂。
未知なる世界が膨大なエネルギーを呼び込み、自分となんら重みの変わりがない命を簡単に奪っていく。
どうすれば、いったい誰が、その死に意味を見い出せるのか。
映画を観終えた時、自分と世界とのギャップに空虚感を覚える。
監督はエドワード・ズウィック。
『ラスト・サムライ』、『戦火の勇気』の監督である。
心情描写がとても巧みで、彼の作品は例え自分の時代や背景と全く異なる世界のできごとすら、人間の根本的な感情を直接心に訴えかける。
「人間の善悪は性格ではなく、行動で決まる」。
その問いに体当たりで立ち向かうレオナルド・ディカプリオ。
疲弊していく彼の全てが美しく見える。
一度見たら、誰でもない、この映画は彼以外に有りえなかったと思うだろう。
アカデミー賞などなんの関係もない。
紛れも無く、ボクの心に傷痕を残した作品だった。
『ブラッド・ダイヤモンド』 : http://wwws.warnerbros.co.jp/blooddiamond/
