新しい年
もうすぐ、新しい年が来る。
春には学年も上がり新しいクラスになる。
教科書も新しくなる。
新しい友達も出来ると思う。
じゃあ私は?
”ゆうか”はそう思った。
自分は何も新しくない。
今年のまま来年になる。
何も変わらない。
そういえば、今年は好きな人に告白してふられちゃったな。
今もその気持ちを引きずっている。
友達と喧嘩して、まだお互いに重い空気が漂っている。
授業でわかんないこともそのまんま。
時間に置いてけぼりをくらったみたい。
そう考えるとちょっと落ち込む。
変わっていない自分が嫌になる
リリリリリ……
ケータイがなる。
特に好きな歌手とかが私にはいない。
だから着信音も初期設定のまま変わらない。
「もしもし……」
「もしもし~、ゆうか~今度の土曜日ヒマかな~? 遊びに行こうよ」
「うん、ヒマだよ」
「じゃあ、9時に駅前で待ち合わせね、じゃあ!!」
そういって、切ってしまった。
電話の相手は幼稚園の頃から仲がいい友達、”りな”だった。
”りな”は昔からマイペースだった。
それに私は振り回されてばかりだった。
でも”りな”といるととても楽しく思えた。
昔から変わらない”りな”との関係。
そう、幼稚園の頃からずっと振り回されてた。
そのことを思い出すと今でも楽しい。
さっきまで、変わっていない自分に嫌になっていたのに。
「なにも全部新しくする必要なんてないよね」
そう呟く”ゆうか”の顔はとても楽しく嬉しそうだった。