10月6日の読書 誰? ー 鵺 ー | ヒデゴンのブログ

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10月6日雨

昨日は能を鑑賞に行ってきた。4月に続いて二回目の鑑賞だ。

 会場の能楽堂に入ると香が迎えてくれた。「堀川」という有名な銘柄だと会場で一緒になった友人に教えてもらう。香りを聞いて銘柄がわかるなんて凄い。

 狂言は「水掛聟」(みずかけむこ)。姑と婿が田んぼの水を取り合い、水と泥の掛け合いから取っ組み合いになり,,,,、というもの。言葉もわかりやすくてクスクス笑ってしまった。

 次に学芸員の方による能の演目紹介。非常にわかりやすく解説いただいた。

 そして20分の休憩を挟む。会場のロビーでは演目にちなんだお茶とお菓子が振る舞われており、自分もひとつ戴いた。

 さて、いよいよ能「鵺」(ぬえ)が始まる。

 鵺は頭がサル、胴はタヌキ、手足がトラ、シッポがヘビの姿をし、鳴き声がヌエ(トラツグミ)という妖怪で、近衛天皇の御代に源頼政によって退治され八つ裂きの上、丸太を削っただけのうつぼ舟に詰め込まれて淀川に流され成仏できずに芦屋の河州辺りに夜な夜な出没するという。

 諸国を巡る僧が川沿いの州崎に建つ御堂に泊まっているとそこへ丸木のような舟に乗った舟人の姿をした鵺の亡霊が現れ自分の身の上を僧に語り出す。一度は引っ込んだがもう一度今度は鵺の姿で現れ成仏できるように経を唱えて欲しいと願う、

 という話だ。

 シテが鵺の亡霊を演じるため、鵺の立場からみた話となっている。前シテが舟人、後シテが亡霊で、僧はワキという配役だ。

 鎌倉幕府の前源平の合戦があった頃の遠い昔の話だそうだ。

 まあ、解説を読み聞きしないとほとんどナンノコッチャっていう感じだが、予め予習していても半分理解できたらいいほうかなと思った。

 話には出てこないが鵺を成敗した頼政も始めのうちは、平清盛に重用され従三位まで上り詰めたが以仁王と共謀して権力闘争の中、宇治で殺されてしまう。昨日の正義が明日は悪という訳で正義は時代とともに遷ろうのだということを示唆していると解説の学芸員の方がおっしゃっていた。

 機会があれば次もまた見に行きたいと思う。


 今日から渡辺謙さんの『誰?』

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