ずっと放置してたけど、北陸で見かけた生き物の他、観察会などの活動について書いていきます。

 

 

春になり、石川県でもトンボも活動が始まりました。
越冬明けのホソミオツネントンボを4月中旬頃に目撃した他、4月後半頃からはトラフトンボの羽化やサラサヤンマの羽化殻、シオヤトンボ成虫なども見られるようになりました。

現時点ではニホンカワトンボ、アジアイトトンボ、クロイトトンボ、ホソミオツネントンボ、サラサヤンマ、コサナエ、トラフトンボ、ヨツボシトンボ、ハラビロトンボ、シオカラトンボ、シオヤトンボの羽化や成虫を確認しています。

今年は全然川を見ていないので、ムカシトンボ、ダビドサナエ、クロサナエ、ヒメクロサナエなどもとっくに活動している頃でしょう。

とりあえず、石川県内で見かけたホソミオツネントンボとアジアイトトンボの写真を載せてみました。最後の1枚のみ、アジアイトトンボです。

 

車を走らせていると、電光掲示の温度が既に10℃を下回っていたりと、秋も深まってきました。外で見かける昆虫も大分限られてきたようです。既にトンボの季節は終わりかけですが、色々撮り貯め分が増えてきたので、その一部を出してみました。選んだ基準は特にありません。

 

アオヤンマ:礫質の河川で見られるサナエトンボです。アオサナエは石川県の絶滅危惧Ⅰ類に指定されていて、近年の報告例もないみたいです。これは、隣の福井県での撮影です。

 

 

マルタンヤンマ♀:産卵に湿地へ降りてきたところです。この湿地は田んぼの脇の水はけの悪い場所に水が溜まって出来た場所で、カンガレイなどの抽水植物やコナギなどが茂り、かなりの量のマルタンヤンマの羽化殻を見つけていました。これならもしや…と思い通りすがりに寄ってみたところ、ちょうどマルタンヤンマが来ていたところでした。しかし止まって産卵を始めたかと思えば、すぐに飛び立って、また止まって…をせわしなく繰り返す為に、こんな写真しか撮れませんでした。ただでさえせわしないのに、ちょっとでも刺激を与えるとすぐ遠くに逃げ去ってしまいます。この後には、黄昏飛翔でギンヤンマに混じっていたのを目撃しています。

 

アオヤンマ:抽水植物の繁る池沼や湿地で見られるヤンマです。発生地になっている溜め池ではヨシに少なくない数の羽化殻と、交尾中のペアも見られました。

 

羽化直後のクロスジギンヤンマ:既に体も色づいて飛び立つ準備も出来ている感じです。近縁種のギンヤンマとは棲み分け(暗いところにクロスジギンヤンマ、明るいところにギンヤンマ)していると言われますが、実際には両種共に混生している水域も多いです。

 

ギンヤンマ♂:オニヤンマと並んで、知名度の高い大型トンボです。ヤンマ科の多くの種は黄昏飛翔など薄暗い時間の活動しか見られませんが、ギンヤンマやクロスジギンヤンマは日中でも水域や湿地周辺など幅広い環境で活発に活動しています。見つかる幼虫の数も大変多いです。

 

オオルリボシヤンマ♀産卵:ため池の岸際で見られました。ギンヤンマほどではありませんが能登での個体数は比較的多く、秋頃には日中でも活動が見られます。樹林に囲まれた鬱蒼とした池沼の他、湿地や水溜まりでも見られるようです。一度は、道路の窪みに水が流れ込んだだけの環境(作業車しか通らない山の中とはいえ、水はすぐなくなりそうな環境)に降りて産卵を始めたのを見たこともあります。

 

オオルリボシヤンマ♂:メスの産卵写真と同じ池で撮影しました。ごく短い時間ですがホバリングしてくれたものの、あまり近づいての撮影は出来ませんでした。日中も盛んに飛び回っていますが黄昏飛翔にも混じります。ため池で一斉に黄昏飛翔を始めた光景は圧巻でした。

長らく更新を放置してしまいましたが…。

 

 

11月11日(日)、金蔵集落で「輪島親子みそづくりの会」の、青豆収穫がありました。今回は、金蔵集落の農業体験、自然体験活動のお手伝いをして下さった農家の向さんの案内の元、味噌作りに利用する為の青豆の準備が目的です。収穫した青豆ははざ(みたいなの)を利用して干した後、2月に予定している味噌作り(既に恒例行事になってきました)に使用します。

 

この日は北陸中日新聞の記者さんも来てくれて、早速記事にして頂けました。

 

http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20181114/CK2018111402000242.html

 

 

当日の様子は、こんな感じです。

 

こちらは、北陸中日新聞の記者さんにインタビューを受けている様子。

 

こちらは、作業の様子です。根っこごと引き抜いた青豆の株を束にして括り、はざまで運びました。

 

みんな一生懸命作業してくれましたが、まだまだ生き物も多く、つい脱線してしまいます。これはニホンアカガエルです。春先に水田で粒状の卵塊を見かけたら、それはニホンアカガエルかヤマアカガエルです。上陸後も水田周辺でよく見かけます。他にも、オオカマキリの卵、コカマキリ、コバネイナゴ、ヨコバイの仲間(多分オオヨコバイと思いますが未同定です)などが見られました。輪島親子昆虫クラブに参加してくれていた児童も多かったせいか、特徴的な前脚の模様を見て「コカマキリだ」とすぐ見分けていました。

 

更には知り合いの農家さんからキウィフルーツの差し入れまで頂いてしまいました。まだ熟していないので、実が柔らかくなるまで置いてから食べる、とのことです。リンゴやバナナと一緒に置いておくと早く熟す、とも教えて頂きました。

 

 

 

http://ameblo.jp/hydaticusgramicus/entry-12225023822.html?frm_id=v.mypage-checklist--article--blog----hydaticusgramicus_12225023822

 

先日のブログでお伝えした、珠洲市生き物観察会の発表で使用したポスター発表用のポスターを、珠洲市の商業施設「シーサイドショッピングプラザ」1~2階の階段スペースに展示を開始しました。1月いっぱいまでの展示予定です。

1年間の観察会に取り組んだ児童達の成果を是非、御覧下さい。

 

尚、シーサイドの場所は、こちらになります。

http://yahoo.jp/qoIF-C

 

 

*発表会当日には5日からの展示とお伝えしましたが、少しだけ開始を早めました。

*舞台発表をした直小学校についてはポスターがありませんので、当日使用した地図と発表の様子の写真のみを展示しております。

*飯田小学校のポスターについては、学校側の意向で一度学校へ持ち帰って頂いている為、展示は後日改めて行います。

 

 

 

 

11月28日(月)に、珠洲市生き物観察会の発表会がありました。

 

石川県珠洲市では2013年から、生き物観察会の授業を行っています。これは地域の農業や暮らしと生物多様性の繋がりを、体験を通じて学んで貰う目的で行っています。当初は3校での実施でしたが、昨年度は全9校の参加となり、今年度で4年目を迎えています。

事業は珠洲市の「NPO法人能登半島おらっちゃの里山里海」に委託されており、筆者はNPOおらっちゃの会員として、観察会の指導に当たっています。

 

参加児童は3年生(複式学級の場合は2年生もしくは4年生も参加)、観察場所は各校区内にある水域2箇所で水の生き物を対象として、年2回の実施です。観察場所は地域の農業との繋がりを知って貰う為に必ず水田を1箇所含めており、更に異なる水域での生き物の違いを知って貰う為に2箇所の水域(水田と川、水田と溜め池、水田とビオトープ、または農法の異なる水田2箇所)での実施となります。季節間の違いも知って貰う為、6月頃(田植え後)と9月頃(稲刈り間近)の2回実施となっています。

観察会で見つかった生き物については後日まとめの授業を行って復習して貰い、11~12月には児童の手による発表会を行っています。これは、自分達で調べて伝える力をつけて貰うことを目的としています。

 

今年の観察会では、希少種19種を含む125種(2016年12月2日現在)が見つかっています。観察会では特に水生昆虫が多く、ゲンゴロウ類やガムシ類、ミズスマシ類などの水生甲虫、コオイムシやアメンボなどの水生カメムシ、ギンヤンマやシオカラトンボなどのトンボ類、更には普段馴染みの薄い川虫(カゲロウ類、カワゲラ類、トビケラ類、ヘビトンボ類など)が見られる他、ドジョウなどの魚類、モリアオガエルやトノサマガエルなどのカエル類、オオタニシやドブイガイ類、イシマキガイなどの貝類など多様な生き物が見つかっており、特に田んぼに馴染み深いドジョウやタニシ、カエル、今では希少となったゲンゴロウなどが広く見つかることで、能登の豊かな生物多様性を反映した結果が得られています。

 

 

今年度の発表会は、ラポルトすずで行いました。発表会の流れは、舞台発表~ポスター発表、児童や協力農家からのコメント…という流れです。開始当初は全校で舞台発表をして貰っていましたが、参加校が増えたことにより舞台とポスター発表となりました。今年は舞台発表1校、残り8校がポスター発表です。

発表内容については、観察場所について、得られた生き物について、わかったこと、地元の協力農家へのメッセージ、という流れに沿って貰い、中身については各学校にお任せ、となっています。

 

舞台発表は、市街地に比較的近い直小学校です。ちょっとした劇仕立てで地域の水田が生き物の棲み場所になり豊かな生物多様性を支えていること、地域の農家の皆さんが頑張ってくれているから貴重な棲み場所となる田んぼが残っていることを伝えてくれました。過去にも直小学校は、児童らに人気のアニメ「妖怪ウォッチ」をモチーフにした劇仕立てのユニークな発表をしてくれています。

 

舞台発表の次は、通路を使ってのポスター発表です。学校ごとにそれぞれの方法で、地域それぞれの地形、豊かな生物多様性について発表してくれました。発表の持ち時間は5分、限られた時間で中身を伝えることは大変ですが、発表することも、そして発表を聞いて貰うことも重要な授業です。

 

ポスター発表も終わり、参加児童や協力農家からの感想をコメントして貰いました。ポスター発表はどの学校もしっかり発表練習してきましたが、大勢の中で練習なしのコメントを発表するのは児童には大変だったようです。それでも、みんな一生懸命思いのたけを伝えてくれました。

発表を見に来てくれた協力農家の皆さんは児童らが生き物に触れて生き生きとしていたこと、頑張って伝えてくれたのを見て、自分達の農地が実は貴重な生き物の棲み場所になっていることを実感して下さったようです。普段気にかけていなかった生き物のことも意識するようになった、とコメントして下さる農家もありました。一方で、児童が自分の水田を使って楽しんで学んでくれていることを喜びながらも、高齢で来年は続けられないかも、と話す農家の方もいました。過疎高齢化の厳しい現実を垣間見る一幕でもあります。それだけに、能登の地域の農業と生き物との繋がりの大切さを学んで貰い、伝えて貰うことの大事さが身に染みます。

 

 

終了後は来年度実施の為に、各学校関係者から意見をお聞きしました。学校側への負担は小さいものではなく、年2回、更に発表会への参加は大変としながらも、続けたい、可能なら回数を増やしたり別の観察会もしてみたい、保護者参加型の観察会もしてみたい、との要望も頂きました。

来年度のへの継続の為にも、もっと様々な工夫が出来れば、と思います。