Creative Foot Print Tokyo
何事も問題解決においては現状把握が重要だと説いてきた。しかしこれは今まで誰も統合的な調査をしてこなかった未知の領域。東京のナイトタイムの文化価値調査。
観光庁のサポートのもと弁護士の齋藤貴弘さん 、ATカーニー日本法人会長の梅澤高明さん のお二人が中心となり、取り組んできたのがCreative Footprint Tokyoである。僕も僭越ながら有識者の1人として本プロジェクトに参加させて頂いた。
ナイトマーケットというだけでどうしても一定のイメージが先行してしまうのが我が国かもしれない。
しかしミュージックベニューに加え、アート、デザイン、ファッション、LGBTQ+、飲食、ホテル、都市開発など切り口を変えたり、それらを複合的に考えると、まだまだ伸びしろがあることに気づく。
実際東京はNYやベルリンと比べてコンテンツは優位である一方、フレームワークが劣っていることが明らかになった。
僕が終始主張してきたのは、あらゆるカルチャーをハイブリッド化して価値創出できるビジネスプロデューサーの欠如。
兼業や副業が認められてこなかったり、インディペンデントな働き方ではなく組織に属する働き方が主となると、プレイヤーは限定的となる。今回の新型コロナによるパラダイムシフト、つまりはAfterコロナ・Withコロナの働き方改革によって期待できる部分も多い。さらに中長期的にはそういった人材育成ができる土壌の整備である。足元で僕が関わっているいくつかの大学の先生方とは既にカリキュラム開発の場の提供を頂いている。講師やコンテンツはあまたある。さらにはOJTの機会提供も着実に努めていきたい。既存のビジネスパーソンのプロデューサー化。
長くなったが今、未曾有の危機に瀕している中、これらの文化がサバイヴすることを心から願う。夜明けは必ず来る。形が変わることも多いだろうが、変化するものこそ生き永らえる。新たなエキスペリエンスを創出し、再びインバウンド観光の活況と人々の笑顔が取り戻される日を祈って。