お盆がガラリと辛いものになって、三年目。
気は重いけど、義実家がお参りに来るから、準備を始めた。
まず、盆提灯を飾った。
芙蓉の花の電飾も。光り方が、まるで
TDLのエレクトリカルパレードみたい
![キラキラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/088.png)
『どう、お父さん?あの世界観、好きだったでしょ…』
しばらく飾っていなかった生花も飾った。
『お花を飾ってもたいてい無反応だったけどね…』
ビール、好きだったからいつもお供えしてる。ちっとも減らないから寂しい。
仕方ないからお供えしたあとは父に飲んでもらってる。
お客さんと食べる仕出し弁当を予約した。
せっかく来てもらうから、手土産も…。
簡単で悪いけど、何かすごく足りない気がするけど、これで義実家を迎える準備が整ったことにしてしまう私…。
迎え盆の前日に来るということだけど、構わない。お墓はまだないから、いつでも家にいるはずです。
迎え火も焚かなくていい、よね?
義実家に会いにきてもらえたら、
夫は一番嬉しいだろう。
それが済んだら、お盆の大切なことはもう何もない。
あとは…
お盆の間、どう過ごしたらいい?
静かに家にいるだけでもいい?
お父さん、これが最近の我が家だよ。
夕方、実家の母から「天ぷら揚げたけど、取りに来るかい」と電話が。
「ありがとう。もらいに行くわ」と言いながら
『そっか、天ぷらか…お盆だものね。忘れてたわ。』て一瞬、思ったんだけど、
もし、お盆は天ぷら、て覚えていたら揚げたのか?
……揚げなかっただろうな。
夫、天ぷらは普通に好きだったけど、
お供えしようと思わなかった…
この暑い中、揚げ物は正直しんどい。
幸い、迎え盆の晩のメインは、おばあちゃんの天ぷら。
『天ぷらには酢醤油だよ』夫の口癖が思い出される。これは欠かせない気がして、食卓に出した。
『ね?美味しいでしょ?』夫の笑顔が浮かぶ…
あれ?貰っておいてなんだけど、夫の好きなサツマイモの天ぷらはないね。
代わりに、子どもたちが嫌いなゴーヤーの天ぷらが…
夫はゴーヤーは、どうだったんだろ?
黙って食べてたから、大丈夫だったんだろうけど、『ゴーヤーがうまい』とは聞いたことなかった。
ゴーヤーが残ってしまう!
私ひとりでゴーヤーばかり食べた。
『お父さんもゴーヤー食べてよ~
![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
夫の好物があってもなくても、
好きでないものがあってもなくても、
もう夫の口には入らない。
食べるのは全部、私たち。
哀しいよ…
寂しいよ……。