2018年12月23日。nakaさん家。

この家にプレゼントを届けて15年になる。

昨年は、ママさんが悲嘆と多忙のため連絡がなかった。
一昨年は、パパさんが死の淵で子どもたちに「クリスマスプレゼントは何が欲しい?」と尋ねたんだそうだ。パパさんが天に召された直後のクリスマス、ママさんの心は麻痺していたけれど『子どもたちにクリスマスを』その思いだけでママさんは動いていた…

さすがに二年連続でお嬢ちゃんをがっかりさせたくなかったんだろう。『子どもたち、明るくいい子に自分の生活を頑張っているので今年も来て下さい』てママさん。

クリスマス直前になってしまったけど、下のお嬢ちゃんには希望リストを参考に、上の二人にはママさんの見立てのプレゼントを用意できた。


nakaさん家の二階の部屋は、以前より雑然としてた。生き生きと暮らしている、というより、何だかママさんの心の闇を見ているようだ…。


お嬢ちゃんが私のために置いてくれたクッキーとミルクをいただく。
優しい子だ…。


私はサンタクロース、
プレゼントを子どもたちの枕元に置くときが一番、喜びを感じるとき。そして、静かにゆっくりと子どもたちの寝顔を見る。


この家の状況は大きく変わってしまったけど、このドキドキ、わくわくの瞬間は以前と変わらない。子どもたちが小さかった頃を、ふと思い出す。幸せな家族…!


私は来年もここに来るだろう。

その時は、今年よりいくらかでも
この家に明るさが戻っていることを祈りながら、家をあとにした。